ネフローゼ症候群

 ネフローゼ症候群とは、尿にタンパクがたくさん出てしまうために、血液中のタンパクが減り(低たんぱく血症)、その結果、むくみ(浮腫)が起こる疾患です。

 ネフローゼ症候群は、いろいろな腎臓の病気によって起こり、原因疾患はひとつではありません。

 各ネフーゼの症状や特徴は以下のとおりです。

1 小変化群

 小児のネフローゼ症候群のなかでも最も多いネフローゼです。 糸球体の変化はほとんど見られず腎機能は正常です。 腎不全まで進行することはありませんが、発病が急激に起こりショック症状を示すことがあります。

2.巣状糸球体硬化症

 糸球体の一部が硬化して、尿細管にも萎縮変化が見られます。 進行が悪化しやすいネフローゼです。

3.膜性糸球体腎炎

 糸球体基底膜といわれる部位が厚くなることが主な原因です。 成人の2割がこの型で、主にタンパク尿のみの症状のため、検査するまで気がつかない人も多いようです。

4.紫斑病性腎症

 小児に多いネフローゼで腎炎を引き起こす可能性が高いです。 この型は重症ネフローゼ症候群や腎不全を引き起こすことがあります。

5.腎臓病以外の病気

 糖尿病、アミロイドーシス、全身性エリテマトーデスなどからネフローゼ症候群となる場合があります。

 

 むくみは、低タンパク血症が起こるために血管の中の水分が減って血管の外に水分と塩分が増えるために起こります。
 高度になると肺やお腹、さらに心臓や陰嚢にも水がたまります。また低タンパク血症は血液中のコレステロールも増やします。その他、腎不全、血栓症(肺梗塞、心筋梗塞脳梗塞など)、感染症などを合併する危険性があります。

症状
 むくみ(浮腫)の他に、体重の増加、だるさ、尿の泡立ちなどがあります。
 症状があまり認められず、健康診断ではじめてわかる場合もあります。

治療

 むくみ(浮腫)、高血圧、低タンパク血症に対して、食事療法や利尿薬を使用した薬物療法が行われます。子供によくおきる微小変化群のネフローゼの場合は副腎皮質ステロイド薬で早期治療することが大切です。 ネフローゼ症候群に免疫異常が関与している場合は、免疫抑制薬が用いられます。その他、抗血小板薬、抗凝固薬などが薬物療法に用いられます。 ネフローゼ症候群の食事療法ですが、主にタンパク質、食塩、水分の制限を行い十分なカロリー摂取を行う食事です。そして、血液検査が正常になれば、普通の食事ができるようになります。 ただ、再発予防を考えて塩分は控えめにしておくことが大切です。

 

 糸球体腎炎(ネフローゼを含む)、多発性のう胞腎腎盂腎炎に罹患し、その後慢性腎不全を生じたものは、相当因果関係「あり」です。初診日「糸球体腎炎」と診断された日になります。

 

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