傷病と診断書

 ここでは傷病ごとの性質の説明をします。

 ここで言う「診断書」は、各々の病院から発行されるものではなく、日本年金機構指定の障害年金請求に必要な診断書のことです。 

 診断書の様式は、障害の原因となった傷病に応じて定められております。

8種類あります。)

様 式

診断書

主な傷病

第120号の1

眼の障害

 

黄斑変性症  眼球萎縮  高度近視  視神経萎縮  黄斑ジストロフィー(先天性黄斑変性症)   小眼球症  人工的無水晶体眼  無水晶体症  先天性弱視  糖尿病性網膜症  白内障  ブドウ膜炎  網脈血管硬化症  網膜色素変性症  網膜中心性静脈血栓症  網膜剥離      網膜脈絡膜萎縮  癒着性角膜白斑  緑内障

             など

第120号の2

聴覚、鼻腔機能、平衡感覚、そしゃく・嚥下機能、言語機能の障害

感音性難聴  重度難聴  混合性難聴    内耳性難聴    中枢性難聴  低迷路性難聴  伝音性難聴  突発性難聴  薬物中毒による内耳障害

外傷性鼻科疾患   

メニエール病   

嚥下障害  喉頭全摘出  喉頭摘出術後遺症   構音障害  上下顎欠損  下顎歯肉腫瘍  上顎腫瘍  舌腫瘍  口頭腫瘍  咽頭腫瘍 

失語症        など

第120号の3

肢体の障害

上肢または下肢の離断または切断障害  上肢または下肢の外傷性運動障害  交通事故等による外傷性脳損傷  関節リウマチ  球脊髄性筋委縮症  胸椎後縦靭帯骨化症  痙性対麻痺  ギラン・バレー症候群  筋萎縮性側索硬化症  筋ジストロフィー    くも膜下出血  頚髄損傷  頚椎後縦靭帯骨化症   頚椎椎間板ヘル二ア  頸部脊椎症  膠原病    後縦靱帯骨化症・黄色靱帯骨化症  骨肉腫  ジストニア  シャイ・ドレーガー症候群による体幹機能障害  十字靭帯付着部骨折  重症筋無力症   術後肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症  進行麻痺  髄膜炎  脊髄炎  脊髄小脳変性症     脊髄腫瘍   脊髄性(進行性)筋萎縮症  脊髄損傷(器質障害)   脊髄動静脈奇形    線維筋痛症  全身性エリテマトーデス  側弯症  大腿骨頭壊死  多発性筋炎・皮膚筋炎   多発性硬化症    低酸素脳症  糖尿病性壊疽  突発性大腿骨頭壊死症  動脈硬化症  閉塞性動脈化症  脳炎  脳血栓症  脳梗塞(脳軟化症)   脳挫傷  脳出血   脳腫瘍   脳性麻痺(小児麻痺)  脳卒中(脳血管障害)  パーキンソン病    被幹出血  膝関節屈曲位拘縮   膝関節脱臼  びまん性軸索損傷   ビュールガー病(バージャー病)   変形性股関節症  変形性膝関節症  ポリオ   ポストポリオ症候群   慢性疲労症候群  右背部腫瘤  もやもや病  腰椎分離すべり症   腰部脊柱管狭窄症  腰部椎間板ヘルニア   人工骨頭・人工関節    など

第120号の4   

精神の障害

アスペルガー症候群  アルコール性精神病  アルツハイマー病   うつ病  双極性障害(躁うつ病)  解離性障害  器質性精神障害  気分障害   境界性人格障害  強迫性障害  高次脳機能障害  自閉症  進行麻痺  頭蓋内感染に伴う精神障害  知的障害(精神遅滞)  適用障害  てんかん  統合失調症  認知症  脳動脈硬化性精神障害  発達障害  パニック障害  非定型精神病  全般性不安障害  若年認知症  老年性精神病 

  など

第120号の5

 

呼吸器疾患の障害

 

間質性肺炎  慢性気管支炎  気管支拡張症  気管支喘息  慢性呼吸不全  じん肺  膿胸  肺気腫  慢性肺気腫  肺結核  肺血栓塞栓症  肺腫瘍  肺性心  肺繊維症  非結核性抗酸菌症  慢性閉塞性肺疾患(COPD)     など

第120号の6-(1)

循環器疾患の障害

 

心疾患

 

 

 

 

 

 

 

高血圧症

アダムス・ストークス症候群  冠状動脈硬化症  狭心症  虚血性心疾患  三小弁閉鎖不全  拡張型心筋症  心不全    慢性心不全   心筋梗塞  陳旧性心筋梗塞  心室細動  心臓弁膜症  慢性心包炎  リウマチ性心包炎  心房細動  心房中隔欠損症  僧帽弁狭窄症  僧帽弁閉鎖不全  大動脈解離(解離性動脈瘤、解離性血腫)   大動脈弁狭窄症  大動脈弁閉鎖不全症  洞不全症候群  特発性拡張型(うっ血型)心筋症  難治性不整脈  肥大型心筋症   房室ブロック  連合弁膜症  WPW症候群

ペースメーカーの装着  植込み除細動器(ICD)の装着  人工弁の装着  

悪性高血圧  高血圧性心疾患  高血圧性腎疾患   など

第120号の6-(2)

腎疾患

 

 

 

糖尿病の障害

 

 

 

肝疾患

(腎疾患)

アミロイドーシス  腎硬化症   慢性腎炎  腎孟腎炎  慢性腎盂腎炎  嚢胞腎  多発性嚢胞腎  ネフローゼ症候群  慢性糸球体腎炎  腎不全  ループス腎炎  人工透析

(糖尿病)

糖尿病  難治性糖尿病  糖尿病性腎症  糖尿病神経障害  糖尿病性動脈硬化症   

糖尿病性と明示された全ての合併症  など

(肝疾患)

肝硬変  肝膿瘍  肝癌  特発性細菌性腹膜炎

第120号の7

血液・造血器その他の障害

 

上記のいずれにも該当せず、かつ、これらの診断書を使用することが適切でないと認められる場合に使用

悪性新生物(癌)  悪性繊維性組織球腫  悪性リンパ腫  潰瘍性大腸炎  化学物質過敏症  キャッスルマン病  凝固因子欠乏症  クローン病  血小板減少性紫斑病  肛門狭窄  骨髄異形性症候群  再生不良性貧血   周期性好中球減少症  神経梅毒   スティーヴンス・ジョンソン症候群(SJS)     仙骨悪性骨腫瘍   ダウン症候群  多発性骨髄腫 直腸腫瘍  電磁波過敏症  特発性血小板  難治性貧血群(再生不良性貧血、溶血性貧血群等)    脳脊髄液減少症(脳脊髄液漏出症)  白血病  反射性交感神経萎縮  ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症  ベーチェット病   マルファン症候群   慢性疲労症候群  溶血性貧血 ループス腸炎  腹部臓器・骨盤臓器の術後後遺症

人工肛門の造設   人工膀胱の造設  尿路変更術  臓器移植      など        

 基本的には一つの傷病について上記の診断書のうちいずれか一つを使用することになりますが、一つの傷病でも、その傷害の現れる部位・状態が多岐にわたるケースがあります。請求者の障害の状態が一番的確に記載できる様式の診断書の提出が必要ですが、脳性まひや糖尿病の方のように複数の障害がある場合は、「肢体の障害用」「腎臓の障害用」のように、複数の診断書が必要となります。医療イメージ―診断書とボールペン

 例えば、合併症を併発している糖尿病は、合併症の障害認定基準により認定されまして、2種類以上の診断書の準備が必要になることがあります。

糖尿病性網膜症を合併したものの程度は、「眼の障害」の基準により認定します。
 眼の障害用の診断書が必要となります。

糖尿病性神経障害は、激痛、著明な知見の障害、重度の自律神経症状等があるものは、「神経系統の障害」の認定要領により認定します。

糖尿病性動脈閉塞症を合併して運動障害を生じている場合は、「肢体の障害」の認定要領により認定します。「肢体の障害」の診断書が必要になります。

悪性新生物により肢体または言語機能などに障害を有した場合は、それぞれの障害の部位毎の診断書(様式第120号の1~6)が必要となることがあります。

 先天性股関節疾患の場合は、「障害年金の請求にかかる照会について」(先天性股関節疾患用)についても医師に依頼してください。

 化学物質過敏症の場合は、「障害年金の請求にかかる照会について」(化学物質過敏症用)についても医師に依頼してください。

 

障害年金のことは『大分別府障害年金サポートセンター』の 伊﨑社会保険労務士 にお任せください。