アスペルガー症候群

 アスペルガー症候群は、周囲との交流が難しく、日々の行動がルーチン化しやすいなど、自閉症との類似症状が特徴的な疾患です。

 アスペルガー症候群の原因は決して親のしつけ方に問題があったわけではありません。自閉症と同じく、出生前、胎内での中枢神経系の発育に何らかの問題が生じた結果らしいと考えられている、先天的要素の強い疾患です。

アスペルガー症候群の治療の必要性
 アスペルガー症候群では知能や言語発達は正常です。そのため、「周りの暗黙のルールがわかりにくい」「興味の対象が限定されている」といった症状は病気ではなく、その子の個性とみられやすいので、治療の必要性が軽視されやすいのが特徴です。

 アスペルガー症候群であっても、自己の限定的な興味の対象が社会のニーズに合っているような場合もあります。例えば、特定の分野に興味を持ったアスペルガー症候群患者が芸術の道を究めた結果、著名な芸術家になるケース。一風変わってはいるが立派な人だと社会的にも認められ、社会生活上、特に困難がない場合もあるのです。しかし、他者との交流は社会生活を送る上での基本的要素なので、一般的には社会的に孤立して自己の能力が発揮できなくなることなどがないよう、治療を受けることが望ましいと考えられています。

アスペルガー症候群の対処法・治療法
 現時点ではアスペルガー症候群の詳細なメカニズムがわかっていないため、根本的原因を取り除いて完治することはできません。そのためアスペルガー症候群の対処法としては、「自分の気持ちを他人に伝えにくい」「周りの暗黙のルールがわかりにくい」など、社会生活を送る上でハンディキャップになりやすい症状を心理療法などで改善させることが主な手段となります。

 心理療法と平行して行うのは、ストレスのケアとケースに応じた服薬です。アスペルガー症候群では自分の気持ちを他人に伝えにくく、その場の空気が読むことが苦手なため、相手を誤解しやすくなったり、相手から誤解されやすくなったりします。訓練を進める期間も人間関係においてフラストレーションが生じやすいので、ストレス対策は大事。もし本人の気持ちの落ち込みが大きいようだったり、不安症状が顕著に出現している場合は、抗うつ薬や抗不安薬などによる服薬治療が必要になる場合もあります。

 

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