心房細動

 心房細動は、心臓に病気がある人だけでなく、ストレスや不規則な生活習慣でも起きてきます。自律神経活動の亢進が誘因となりやすい不整脈として知られており、日中に起きやすい、夜間に起きやすい、食後や飲酒後に起きやすい、運動時に起きやすい、などはその典型的な場合と言えます。

 心房細動は、心房の部分がまったくばらばらに収縮する状態、いわば心房がこきざみ震えている状態で、これに伴って心室の収縮にも規則的なリズムがなくなり、脈拍は大きさも間隔も不規則なものとなります。心房細動には時々起こる発作性のものと慢性のものとがあります。心臓弁膜症、先天性心疾患などいろいろな心臓病で見られるほか、健康な人にも起こります。最近では高齢者によく見られますが、高齢者の場合は病気というより老化現象といってよいもので、発作性に始まったものでもやがては慢性の持続的なものになってしまいます。
 心房細動があっても、そのために生命が脅かされることはありませんが、心房内の血液の流れが悪くなり、心房内に血栓ができやすくなり、それが脳に飛んで脳梗塞を起こすことがあります。左心房の一部に左心耳と呼ばれる部分があります。ここは丁度顔に耳が付いているように、心房の一部が耳のようになっているところで、もともと血液の流れが少ない部分なのですが、心房細動になると心房全体の収縮性が低下するため、左心耳内は血流がほとんどなくなり、血液がうっ滞して血栓ができてしまうのです。この血栓が何かの拍子に剥がれると、血液の流れに乗って左心房→左心室→大動脈→頸動脈→大脳動脈と進み、脳動脈の途中で詰まって脳梗塞を起こすのです。

心房細動の治療

 心房細動の治療には、肺静脈にある心房細動の原因から心房を隔離するカテーテルアブレーションによる治療と、症状や発作を抑える薬物治療があります。症状が軽い場合には。脳卒中を予防するために抗血栓薬を服用します。

 

 心房細動は、一般に加齢とともに漸増する不整脈であり、それのみでは認定の対象とはなりません。心不全を合併したり、ペースメーカーの装着を要する場合には認定の対象となります。

 心房細動など心疾患が原因または誘因で発生した脳血管障害では、相当因果関係「あり」とし、一般的に、心疾患(心房細動など)が脳血管障害の初診よりも前の可能性が高いとされています。

 

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