気管支喘息

 気管支喘息とは、気管支の炎症により肺への空気の吸入・呼出が困難になる病気です。
 この症状は、発作性に起こることが多く、非常に強い呼吸困難が起こる時もあり、症状が消えてしまう時もあります。

原因
 喘息の原因物質としては、ハウスダスト(主にイエダニの死骸や便に存在する消化酵素)、カビ、昆虫、小麦粉、コンニャクなどの生活環境から飛散する物質や、ソバ、カニなどの食べ物、アスピリンを代表とする痛み止め、解熱薬、かぜ薬などがあります。喘息の原因がまったくわからないことも約3分の1あります。

症状の現れ方
 発作性の咳、喘鳴(ぜんめい)と呼吸困難が起こり、ごく軽度のものから死に至るものまであります。喘鳴と呼ばれる「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」という音が、のどや胸で聞こえる特徴がありますが、軽症の場合は必ずしも聞こえるわけではありません。呼吸困難は、日によって、あるいは時間によって変化することが特徴で、自然に、あるいは治療により改善します。

治療の方法

(1) 急性発作時の喘息治療
 発作時には、β2刺激薬の吸入と、酸素飽和度の低下があれば酸素の投与、そしてステロイド薬(副腎皮質ホルモン薬)の内服あるいは点滴(メチルプレドニゾロン125mg程度)による治療を基本とします。以後、改善があればそれらの薬を減量し、以下に示す維持療法に移行していきます。

(2) 安定期の喘息治療
 症状を安定させるには、喘息をコントロールする薬(予防薬)と、呼吸困難をすぐに改善する薬(治療薬)に分けます。

 

プレドニゾロン

 いわゆるステロイド薬です。炎症をしずめたり、免疫系をおさえる作用があります。炎症性の病気、免疫系の病気、アレルギー性の病気などに広く使用されています。たとえば、膠原病、ネフローゼ、関節リウマチ、重い喘息、ひどいアレルギー症状、めまい、耳鳴り などに用います。
 プレドニゾロンは、もっとも標準的なステロイド薬です。

 おもな効能は以下のようなものです。
・慢性副腎不全(アジソン病)
 副腎皮質ホルモンが不足しているときに用います。補充療法です。

・免疫系の病気
 膠原病、関節リウマチ、ネフローゼ、潰瘍性大腸炎など免疫系が関係している炎症性疾患を改善します。

・アレルギーや炎症性の病気
 喘息や湿疹、アトピー、アレルギー性鼻炎、結膜炎、角膜炎のほか、各科領域における炎症性の病気に用います(一部は外用剤が無効な重症例に限る)。

・その他
 メニエル病(めまい、耳鳴り)、突発性難聴、顔面神経麻痺、重症筋無力症、いろいろな血液の病気、白血病や多発性骨髄腫など血液がん、その他の腫瘍、鎮痛補助、抗がん薬に伴う悪心・嘔吐、臓器移植後の拒絶反応の抑制、注射によるパルス療法の補助などにも用います。

用法
 通常、成人はプレドニゾロンとして1日5~60mgを1~4回に分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。  なお、年齢、症状により適宜増減するが、悪性リンパ腫に用いる場合、抗悪性腫瘍剤との併用において、1日量として100mg/m2(体表面積)まで服用できる。

経口ステロイド療法
 「プレドニゾロン(PSL)」という薬が使われることが多く、初期投与量PSL20~60mg/日程度で開始し、2~4週ごとに5~10mgずつ減量していきます。PSL20mg以下では、さらにゆっくり減量していきます。連日内服と隔日(1日おき)内服があり、後者のほうが副作用は少ないといわれています。

 

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