交通革命の促進

 地方活性化の鍵は、交通網を拡大し「交通革命」を起こすことにあります。

 交通網が発達して、人や物の移動時間が短縮されれば、都市部だけではなく、地方の発展にもつながるのです。

 幸福の科学大川隆法総裁は『「アエバる男」となりなさい』にて次のように述べています。

「『交通革命』を行い、中央と地方の“距離”を縮めたほうが、絶対によくなります。例えば、大阪が、東京から一時間圏内になったら、大阪州にする必要はないのです。一時間圏内になれば、簡単に行って帰れるし、東京の朝九時の会議に出ることもできます。日本は、『カリフォルニア州ぐらいの広さしかないところに、一億人以上がいる』という、ものすごく効率のよい国家なので、この効率を落とす方向に動くのは、完璧な間違いだと私は思います」

 「道州制」「大阪都構想」など、地方分権が地方を活性化するという主張もあります。しかし、交通網が発達して、人や物の移動時間が短縮されれば、都市部だけではなく、地方の発展にもつながるのです。

 今、交通革命の担い手として大きな期待が寄せられているのが、リニア新幹線です。JR東海は、東京―名古屋間のリニア新幹線の2027年の開業を目指しています。今後、リニア新幹線網が広がり、地方と大阪や東京などの大都市が結ばれれば、観光やビジネスでの結びつきが強まると期待されます。移動にかかる時間が短くなるほど、移動の機会は増えるからです。人口減少に苦しむ地方自治体は多いですが、大都市の通学・通勤圏が広がることで、地方の人口も逆に増えていきます。

交通革命は「未来への投資」である

 未来産業の方向性

新産業の誘致が必要

 新幹線やリニア新幹線などは、地方の経済成長を促す重要な交通インフラですが、交通網のみを発達させるだけでは不十分です。同時に新産業の誘致にも力を入れる必要があります。

 人口が少ない地方でもベンチャー企業などの誘致に成功すると、新しく雇用が生まれます。従業員には給料が支払われ、その給料からは所得税が収められます。ベンチャー企業の成長に伴い、関連産業が発達していくとさまざまな形で税収が増え、さらに人口も増えて、地方の活性化につながるのです。

リニア新幹線 は こちら

 JR東海の計画では、2025年に東京~名古屋間で開業し、2045年に大阪まで延ばす。新幹線で1時間40分かかっていた東京~名古屋間が40分に、2時間半だった東京~大阪間は1時間に短縮される。

 つまり、関東圏、名古屋圏、関西圏、沿線周辺地域を含めた7千万人近くの人々が1時間圏内に収まり、この地域は通勤・通学圏へと様変わりする。

 1時間圏内に世界最高規模の3つの経済圏が収まり、世界でもダントツのメガロポリスが出現する。国民の経済活動は飛躍的に活発になる。

 日本全国にリニア網を張り巡らせ、小型の航空機をバスのように頻繁に飛ばし、宇宙空間を飛ぶスペースプレーンを実用化するなど、さまざまなイノベーションを進めていけば、日本が一つの「都市国家」となり、現在の繁栄をさらにスケールアップすることができる。

参考

 新幹線が頻繁に行き来する東京、名古屋、大阪の3つの都市圏で、合わせて2兆4千億ドル(240兆円)近い経済規模を誇っていることを考えると、日本全体で都市間の移動時間の短縮が進めば、より一層の経済効果が生まれる。

 リニアの経済効果は数値に換算できないほど膨大です。

 もう一つ大きいのが、リニアと在来新幹線の2本立てによって、ビジネスと観光の棲み分けができることです。車内で仕事をしたいビジネスマンも、観光で会話を楽しみたい家族連れも、お互い不愉快な思いをしなくてすみます。運賃に1.5倍ぐらいの差をつければ、時間を大事にする人はリニアへ、それほど急がない人は新幹線という形になるでしょう。

 リニアができると、国内の航空路線にも再編が起きると思います。基本的に、リニアや鉄道では行けない地域をつなぐ交通手段としての役割が高まる。それに伴い、東京や大阪は、そこから他の地域に飛行機で移動する人たちの通過交通の需要が増えると思います。

 リニア開通で東京~大阪間が2時間半から1時間に短縮され、他の交通手段も合わせてイノベーションしていけば、トータルで日本人の移動時間を3分の1に短縮することは可能です。

 日本全国に新幹線を通して、地方と都市部の移動時間を短くすれば、企業や工場の進出に加え、観光客の増加が期待できる。若者が都市に留まって帰って来ない状況も防げる。

 交通インフラが人口増に果たす役割は大きい。都市部の交通渋滞や満員電車が、高速道路の無料化や通勤電車の2階建化によって解消されれば、都市人口をもっと増やしていくことができる。

 さらに、リニア鉄道などが日本を貫いて走るようになれば、通勤圏が一気に拡大し、地方で広い住宅を手に入れやすくなる。

 

鉄道

都市鉄道の2階建て車両化と24時間化

 経済発展とは「人・物・金・情報」の4つが、速い速度で循環している状態を言う。人口集中する都市部が発展するのは、この循環が目まぐるしいためだが、都市をより発展させるためにも、「都市鉄道の利便性の向上」が欠かせない。

 まず、都市部を走る鉄道の車両は総2階建てにして輸送力を2倍にする。東海道線などの一部路線ですでに導入している車両は、出入口が1、2階共有のため、階段などのデッドスペースが多く、床面積は1.4倍程度にとどまる。

 理想的なのは1階と2階を独立させ、純粋に床面積を2倍にしたもの。利用客の多い駅は線路の両側にホームをつくり、一方を1階、片方を2階用にする。中小の駅では2階用にタラップなどを設置すればいい。

 また、都市鉄道の24時間運行が必要です。

 空港24時間化と連動させ、日本がもっと国際化して海外から多くの人を呼び込むためにも、都市鉄道の24時間化は必須。深夜早朝に鉄道が動けば、沿線の商業施設も営業時間や買い物客が増え、それに伴う新たな雇用も生まれる。

 

航空

 鉄道のイノベーションと共に、空の移動の時間短縮も進めたい。

航空機のバス化

 これは、都市間移動に50~60人乗りの「シャトル便」を頻繁に往復させる。搭乗手続きを簡略化し、座席は全席自由。まさにバスに乗るイメージである。実際に飛行機が生活の足になっているアメリカでは、シャトル便が24時間運行され、朝夕のラッシュ時には10~15分間隔で飛んでいる。

 それに伴い、空港をいつでも使える「コンビニ空港」にして、周辺を「24時間都市」にすることも必要です。国際線も呼び込み、周辺に飲食店やホテルなどの商業施設を設け、ひとつの街をつくる。そこに新たな雇用も生まれて失業対策にもなる。地方であれば、農作物や海産物などをいつでも新鮮なまま輸送できるようになる。

 鉄道網や航空網の整備をして、時間と空間をより効率的に使えるようになれば、人口の増える余地は広がる。

 

 高速道路の整備や有料道路の無料化、航空機の活用も進め、地方と都市の交流を促す「交通革命」を起こせば、地方はまだまだ発展できる。キーワードは「時短」です。

 高速道路の完全無料化は、経済効果の高い政策です。先ず、日本の基幹産業である自動車が売れ、さらに日本人は旅行好きでもあり、旅行も増え、観光産業で成り立つ地方経済にも波及効果があります。さらに、自動車通勤も進めば、今まで交通不便とされた地方の不動産開発も活性化します。環境問題、エネルギー問題を心配する人もいますが、ハイブリット車、電気自動車の普及を進めれば、問題はありません。無料にして道路が渋滞するならば、それだけ需要があると見て、高速道路を積極的に拡張すべきです。全国の高速道路を無料化すると、その予算規模は5兆円程度ですが、高速道路の無料化の経済効果は、GDP換算で40兆円程度はあるとみています。一番経済効果が大きいのは、不動産開発と自動車が売れ、その関連産業が潤うことです。5兆円投資しても、GDPが40兆円増えれば、それだけで経済成長は、7%を越えます。税収増だけでも、間違いなく5兆円を越えることとなり、高速道路無料化の投資は十分に回収出来ると考えます。

 

 一つの産業が興れば、雇用が生まれ、その人たちが納める所得税や住民税も増える。製品を運ぶ物流などの関連産業も発達すれば、さらなる税収が見込め、働き口ができれば都市部への人材流出も止まり、地方の人口も増えていく。

 交通革命によって地域に付加価値が生まれれば、使ったお金は経費ではなく投資となり、国や自治体にとっては財産が増えたことを意味する。要は、そうした構想を実現できる経営力が政治家や役所に求められるということです。

 景気が低迷しているとはいえ、世界中には多くのお金があまっていて、投資家たちが魅力的な投資先を探している。国内でも1400兆円の個人金融資産が眠っているが、政府が「全国リニア網の整備」「スペースプレーンの開発」を宣言し、国家再開発債を発行すれば、国内外から膨大な資金が集まるはずだ。

 また、他にもさまざまな規制緩和や制度改革が必要になるでしょうが、何より大事なのは政治家の決断である。

 

 新幹線や航空機をもっと進化させて、都市間を短時間で結ぶことは、現代における「蒸気機関」や「自動車」にあたる。東京とニューヨークが2時間程度で移動できたら、人の交流が国内並みになる。新幹線開通で東京―大阪間の移動時間が3分の1になったのに伴い、日本のGDPは3倍になった。それと同じことが世界中で起こる可能性がある。

 世界が”小さく”なるなら、今まで十分開拓されてこなかったフロンティアを開発できる。海中や海底、月や火星などの宇宙空間は、もっと身近になって良いでしょう。