メタンハイドレート

 日本の近海には、300兆円に相当する石油などの海洋資源が眠っているとされる。

 メタンハイドレートは天然ガス中のメタンガスが固まったもので、海底や永久凍土に氷のように固まっていることから、「燃える氷」とも呼ばれます。

 調査の結果、日本近海には少なく見積もっても、現在日本が使用している天然ガスに置き換えて100年分以上埋蔵されていることが分かっています。東海沖では、天然ガスの国内消費14年分の資源量が見つかっている。

 こうした資源を開発すれば、地方の港には、石油プラントなどの工場が立ち並び、タンカーもひっきりなしに接岸する。不振が続く造船業の復活も見込める。経済波及効果は年間8兆円、新規雇用者10万人が創出されると推計されている。

 新エネルギーを含む未来産業への投資は、地方を救う起爆剤になる。

 日本は、これまで、石油や天然ガスなどの燃料をすべて輸入に頼ってきました。そのため、大飯原発を除く日本中の原発が停止している今、中東からの石油を運ぶシーレーンで問題が発生すると、日本は干上がってしまう、というリスクにさらされています。

 こうした中で、大量のメタンハイドレートが実用化されれば、日本が石油の85%を依存している中東で何が起きても、自前でエネルギーを確保できる可能性も出てきます。

 アメリカでは、これまで採掘できなかったシェール層の天然ガスを安価に取れるようになりました。このことをアメリカでは「シェールガス革命」と呼んでいますが、アメリカはもともと天然ガスを産出する国です。

 それに比べ、日本はエネルギーのほとんどを輸入に頼っている国ですから、「産出国」になるインパクトは大きく、革命と呼ぶにふさわしいと言えます。メタンハイドレートが実用化されれば、日本が資源を輸出できるという「夢」のような未来も待っています。

 まだ生産コストがLNG輸入価格の約3倍と高いため、技術の進歩が待たれます。商業化は2020年以降と見られますが、日本のエネルギーの救世主として期待が高まっています。

 

「黄金の国ジパング」は海の中? 

 これまで、石油などがほとんど出てこなかった日本は「資源小国」でしたが、それが過去のものとなるかもしれません。

 メタンハイドレートや石油、天然ガスが大量に採取できれば、日本が中東並みの資源輸出国になる可能性も出てきます。

 かつてマルコ・ポーロがあこがれた「黄金の国ジパング」は、海洋資源国家日本という形で実現することになりそうです。