病院にマネジメントの考え方を取り入れる

医療に関わる経営資源は政府に管理されている

医療の規制緩和

 規制・・・
   病院の理事長(経営責任者)は原則、医師でなければならない
   医師に比べて、看護師や薬剤師のできる医療行為が限られている

  改革の方向性・・・
   医師しか理事長になれないという規制を撤廃し、医師以外も経営責任者になれるようにする
   看護師や薬剤師の権限を大きくすることで、戦力を増やし、モチベーションを高める

モノ

 規制・・・
   国が地域ごとに病床数(ベッド数)を規制している
   海外ではすでに使われている医療機器や薬が使えない(ドラッグラグ、デバイスラグ)

 改革の方向性・・・
   病床規制の撤廃によって、評判や治療実績のよい病院に多くの患者が入れるようにする
   海外の治験データを日本でも使えるようにして審査を効率化し、ドラッグラグ、デバイスラグを改善する

 規制・・・
   病院建設や設備投資のための資金調達が難しい

 改革の方向性・・・
   株式会社の病院参入を認め、株式や社債を発行できるようにする

情報 

 規制・・・
   病院選びに役立つ診療実績等の情報が開示されていない
  広告規制があり、病院の治療成果や差別化しているサービスをPRできない

 改革の方向性・・・
   診療実績などの情報開示を徹底し、患者が正しい情報をもとに病院を選べるようにする
   広告規制のさらなる緩和を行い、病院の魅力をPRできるようにする

 病院が企業から取り入れるべきは、「効率と質の両立」です。民間企業では、質が良くても値段があまりに高ければお客さんは買ってくれません。そのため、無駄を削ってコストを下げる努力をするのですが、日本の医療は値段を病院側ではなく国が一律に決めているので、無駄が多いのです。各病院が無駄を省く努力をすれば、もっと医療費を抑えることは可能だと思います。現状の日本の医療システムを維持したいなら、経済成長して税収を増やすしかないでしょう。

 大きな政府が多額の税金で賄う一律の「社会保障」は時代的使命を終えたと言えます。これからは、個人や家族の「自助努力」を基本として、民間の自由な競争による「互助」のシステムを発達させ、繁栄した個人や企業の「利他」の心による寄付文化がそれを下支えする。そんな精神性に溢れた豊かで発展的な社会を目指すべきです。

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