日本人に不足しているのは「国を愛する心」

 これだけ成功した国家に対して、もう一段客観的に自己評価する必要がある。不足しているのは、「国を愛する心」である。

 そのために、教育の内容をよくしレベルを上げていって、「未来に向けた教育」をつくっていくことが大事である。

 まだまだ底力はある。日本はまた立ち直ってくると信じている。

 幸福の科学の大川隆法総裁は、『もしドラッカーが日本の総理ならどうするか?』で、生前とても日本を愛していたと言われる有名な経営学者、ピーター・F・ドラッカーの言葉(「霊言」)を、次のように伝えておられます。

「何が不足しているかというと、「国を愛する心」だと思います。日本では、国を悪く言う心、罪悪史観、贖罪史観が強いようです。もちろん、歴史上、戦争などはたくさん起きてきたし、それで害を与えたこともあるとは思いますけれども、いろいろな国があるなかで、「自分の国は悪い国だ」と言い続けている国は、あまりないと思うのです。これだけ成功した国家に対して、もう一段、客観的に自己評価する必要があると思いますね。それは、政治権力的なものでなく、文化的なものでも構わないので、「この国のよさを、もう一回、見直そう」という運動を起こす必要があると思うんですよ。そして、「強みでもって国を発展させていこう」という考え方が大事だと思いますね。そういう目で見れば、素晴らしいところはたくさんあるし、アジア諸国や、アフリカ諸国、あるいは南米諸国など、他の国々に訊いてみれば、「日本のよさ」なんて、いくらでも出てきますよ。彼らは、みな、日本のどこがいいかを、ちゃんと知っています。中国人だって、「日本のよさ」は知っていますよ。実際は知っているのです。だから、それを素直に受け入れ、認める心を持つことが大事ですね。そのへんから始めなければいけません。その反映として、教育の中身というか、内容をよくし、教育のレベルを上げていって、「未来に向けた教育」をつくっていくことが大事ですね。今、教育投資をしようとしているのでしょうけれども、お金を使うだけなら誰でもできるんですよ。やはり、そこに成果を求めなければいけないと思います。「四十人学級を三十五人学級にすれば、教員を二万人ぐらい雇える」とか、そんなことは成果ではないのです。教育の成果としては、「将来、企業やさまざまな分野に出ていって、よりよい仕事をするような人を、どれだけ育て上げるか」ということが大事ですね。あるいは、教育の付加価値として、もう一つ言えば、「国際社会に出ていける人材を、どれだけつくり上げられるか」ということですね。単なる鎖国の時代に戻るのでなければ、「国際社会で活躍できる人材を、どれだけつくれるか」ということが大事です。医療の問題についても、そうです。医療のほうにお金を投入すること自体は悪いことではないかもしれませんが、それによって高齢化した社会が出来上がった場合に、それをどのようにするのかということと、セットで考えなければいけないと思うのです。年寄りにできる仕事を考えなければいけないし、あるいは、仕事でなくてもいいかもしれませんが、文化の担い手としての役割が何かないかということを考えなければいけないと思いますね。そういうことで、私は、「日本のよさ」を再発見し、それを伝えていくことが大事ではないかと思います。そして、自信を取り戻すことが大事です。まだまだ底力はあると思いますよ。

 1990年以降、実は政策ミスによって、一時的に、日本の経済は二十年ほど停滞しているのですが、私は、日本はまた立ち直ってくると信じています。必ずそうなります。それだけの力はあると思いますね」

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