経営を再建

 経営という問題をクリアせずに、国家の財政赤字を全部税金の問題にすり替えるのは基本的に間違いであって、まずはきちんと経営を再建することが大事である。

 公務員は、まず自分たちの仕事の付加価値を客観的によく考えて、給料やボーナス等が適正かどうかを考えるべきである。公立病院の病院長には、独立した経営体として経営責任とそれに伴う権限の両方を与え、運営していける方法を考えさせるべきである。

 公務員等の仕事が効率的になり、サービスが向上して、国民が、もうちょっと税金を払ってもいいと思うような状況にならなければ税金は取れないし、また、そうした良い状況になったときには、おそらく増税が要らなくなっているでしょう。

 幸福の科学の大川隆法総裁は、『富国創造論』で、江戸時代に破産状態の米沢藩を建て直したことで、屈指の名君として有名な上杉鷹山の霊の言葉(「霊言」)を、以下のように伝えておられます。

「お上のほうも、自分たちの仕事の付加価値というものを客観的によく考えて、襟を正さなくてはいけないと思うんですよ。公務員は、まず、給料やボーナス等が適正かどうかを考えるべきですね。民間よりたくさんもらっているところもあると思うんです。実際に、いい仕事をしているなら、まあ、文句は言いませんけれどもね。だけど、その額は、法律や条例等で決められますから、改まるのが非常に遅いし、弾力性に富んでいませんね。やはり、こういうところは考えるべきでしょう。それから、「公立病院の病院長には経営責任がない。県知事や市長等に経営責任や人事責任までがある」と言われているんでしょう? これでは、病院のシステムについて改革しようがないではないですか。当然、病院長に経営責任を取らせるように努力しなければいけないでしょうね。やはり、「経営という問題をクリアせずに、国家の財政赤字を、全部、税金の問題にすり替える」というのは基本的に間違いなんですよ。「まずはきちんと経営を再建することが大事だ」ということですね。もちろん、経営再建のなかには人員削減も含まれていると思いますが、少なくとも、公的な組織のトップに経営責任を与えなければいけない。経営責任と、それに伴う権限の両方を与え、独立した経営体として運営していける方法を考えさせなければいけないわけです。やはり、「経営体としてやるべき努力は、全部、試みる」ということと、「公的な組織の長に決定権を与えて、責任を取らせる」ということが大事ですね。例えば、「この公立病院を三年以内に黒字にしなさい。できなかったら、あなたはクビです」というように、タイム・リミットを決めて、やらせることが基本ですね。そう言われたら、自分がクビになりたくない人は、経営改革をせざるをえないでしょう。その際に、「黒字の病院では、どうやっているのか」ということを参考までに教えてあげるのは大事だと思いますね。ですから、まずは、そういう経営レベルの努力をし、それでも足りなければ、次に税金問題になるのであって、それをやらずして増税を論議すべきではないんです。今、「高所得者の累進課税率をもう少し上げるべきではないか」「消費税も十五パーセント、二十パーセントと上げるべきではないか」などと言っているけれども、経営レベルで努力した上でなければ、そういう議論は基本的にすべきではないと私は思いますね。まだ、全然やれていないと思います。やはり、経営努力しなければ駄目ですよ。国家公務員および地方公務員等の仕事が効率的になり、サービスが向上して、国民が、「もうちょっと税金を払ってもいい」と思うような状況にならなければ、税金は取れないし、また、そうした良い状況になったときには、おそらく、増税が要らなくなっているはずです」

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