心の病気の治療

病気は「生体エネルギーの不足」と「生体エネルギーの循環異常」から発生

心の治療の複雑さ・難しさ

 心の病気(精神障害)治療には、さまざまな次元の治療手段を繰り出して、トータル的に対処していかなければなりません。心の病気は、肉体の病気と違って治療の反応を確認しづらいことが多く、ある面では試行錯誤で進めていくことになります。

 心の病気とは、霊的エネルギー不足から生じる「心全体の不調和・アンバランス」のことです。心の深刻な「霊的エネルギー枯渇状態」のことです。したがって、心の病気に対する治療法は、不足している「心のエネルギー」を外部から直接補充するということになります。スピリチュアル・ヒーリングや心身医学・精神医学での心理療法は、そうしたエネルギー補充の方法です。

 ただし、心理療法のような水平レベルでのアプローチ(治療法)では、「心」の表面だけを改善し、症状を緩和する単なる対症療法にとどまり、それほど効果を上げることはできません。上位の「霊」からのアプローチでないかぎり、心の正常化を図ることはできません。ここに心の治療の複雑さ、難しさがあります。

 

まずは休息を与える

 心の病気では、どのようなケースでも、発病後一定期間は「徹底した休息」を与えることが必要です。休息によって、心に少しずつエネルギーが蓄えられるようになり、「心の自然治癒力」が働くようになります。心の病気にとって、休息はとても効果的な治療法なのです。

 

精神科の助けを借りる

 病気の発症時には、徹底して休息を与えると同時に、精神科に行って薬物治療を始めることが必要です。薬物治療はどこまでも対症療法ですが、現在では副作用の少ない良い薬が開発されています。心の苦しみを緩和することを期待することができます。

 また、少し落ち着いてきた時点で、心理療法を並行して進めるようにします。心理療法は精神科の医師やカウンセラーによって行われます。

 

スピリチュアル・ヒーリングを受けてみる

 こうした現代の精神医学による治療を受ける一方で、「スピリチュアル・ヒーリング」によって「霊的エネルギー」を注入し、心の傷を癒すようにします。人によっては、スピリチュアル・ヒーリングを受けることで著しい回復を見せる場合もあります。

 参考・引用 http://spiritualhealing-volunteer.jp/healing/spiritual/index.html

周りからのサポート

 心の病気は、普通は自然治癒力の働きによって時間の経過とともに少しずつ回復していきます。回復過程では、周りの人々の上手な対応やサポートがきわめて大切です。上手な対応とは、親切や優しさだけで接しないということ。温かく見守り支えてあげることは必要ですが、安易な親切や優しさでは病気は治せません。それは、相手のさらなる依存心を引き出し、期待と甘えばかりをふくらませることになります。その結果、周りの人々も疲れ果て、共倒れするといった事態を招きかねません。患者は不満や不安・苦しさを延々と訴えるのが普通です。その声に周りが巻き込まれ、振り回されるなら、支えるどころかいっそう事態を悪化させることになってしまいます。

 周りの人々の正しい対応とは、どこまでも「本人の自立」という方向に向けたものでなければなりません。親切や優しさだけで接すれば、患者は喜んで、付き合う方としてもその時は楽ですが、それでは患者の「自己努力」を促すことはできません。我儘や不満を増幅させ、現実逃避に手を貸すことになってしまいます。

 もう1つ知っておかなければならないことは、心の病気はいったん回復したかに見えても、同様のストレスやトラブルによって簡単に再発する可能性が高いということです。一度心に傷をつくってしまうと、それが癒えても少しの圧力で容易に破れてしまうのです。そこで、患者自身が防衛力をつける必要性が出てきます。再発を防ぐためには、「本人の心が変わる」ということが重要な要素となのです。

 

患者自身が心を変える努力をする

 心の病気の再発を防ぐためには、患者本人が心を強くし、ストレスをつくらないようにしなければなりません。そのためには、これまでの考え方や判断の仕方を変えることが必要となります。「考え方を変える」という方向に向けての治療は、心理療法の1つである認知療法などでも行われています。

 しかし、考え方を根本的に変化させるためには、「人生観・価値観」というレベルにまで掘り下げてアプローチしなければなりません。そうでないかぎり「心の変革」は徹底できません。信仰をするようになって、それまでの心の病を克服したという話を耳にしますが、それは、信仰によってより積極的に自分の考え方を変えることができるようになるからです。

 心の病気の治療は、患者が「自分の努力で自分の心の持ち方・考え方を変える」という段階にまで行き着かなければ完治しません。本人自身がこれまでの考え方を変えて、自分で心の病気を治そうと決心しなければ、外部からどのような対策を講じても、根本的には解決しないのです。

 本来、カウンセリングはそれをさせるためにあるのです。カウンセリングによって本人の心に「自己努力の決意」が目覚めたとき、初めて本質的な心の病気の治療がスタートします。また、利他愛の実践・無償の奉仕活動は、心を深いところから変化させ、純粋な喜びをもたらします。「利他愛の実践」は心の病気の最高の治療法なのです。

 

食生活改善などの「肉体管理」をしっかり行う

 肉体は心の影響を受けると同時に、心の健康状態にも影響を与えます。肉体が疲れ過ぎていたり痛みがあれば、否応なく心は暗くなってしまいます。運動不足が続くと気分が冴えなくなります。心と肉体は、こうした相互関係を持っています。これは、心の病気に対して、肉体次元からのアプローチがそれなりの効果を発揮するということを意味します。

 その肉体管理ですが、具体的には「正しい食生活」「適度な運動」「十分な休養」ということになります。これらを実践することは、心の病気治療としても欠かせません。

 

スピリチュアル・ヒーリング

 心の病気の予防は、「心(顕在意識)を霊主肉従状態にするための努力」と「ストレス対策(ストレスをつくらないようにすること)」が中心となります。また、いったん心の病気が発症してからの治療は、「エネルギーの補充」がその本質となります。

 エネルギーの枯渇とストレスの形成は、その原因をたどると患者本人の「霊的未熟性」と「性格的要因」に行き着きます。

 心の病気に対して「霊的エネルギー」の補充は有効な治療法となります。「心の自然治癒力」の働きを強化・促進します。スピリチュアル・ヒーリングは、霊的エネルギーを補充するための最高の手段です。患者の「霊」を充電し、「霊の心(霊的意識)」を活性化することができる唯一の方法です。

 しかし、それが効果を発揮するかどうかは、患者サイドのエネルギーの受け入れ条件によって決まります。

 心の病気の治療は、患者本人が自らの「霊的未熟性」を克服するレベルにまで至らなければなりません。すなわち霊的成長に向けての自己努力が、心の病気の根本治療となります。その「自己努力」とは、具体的には、物質中心的な考え方を「霊中心の考え方」に改め、自己中心的な生き方を「利他的な生き方」にすることです。そして、「利他愛の実践・純粋な奉仕活動」を日常生活の中で心がけるということです。

 心の病気(精神障害)の原因として無視できないのが、現代人の「間違った食事」による影響です。間違った食事は、時にドラッグやアルコール並みの強い影響を心に与えます。特に、「低血糖症」「脳アレルギー」「必須栄養素の欠乏」「有害金属の脳内蓄積」は、精神障害と同じような症状を引き起こします。

 これまで、精神障害の治療では食事という物質次元の要因をほとんど無視してきました。そのため、食事改善や栄養療法で治る症状に対して、的外れな薬物治療を行ってきた可能性があります。

 心の病気の原因は多次元にわたることが多いため、治療は「休息」「薬物療法」「心理学的療法」に「スピリチュアル・ヒーリング」などを並行して進めなければなりません。そして、最終的には、患者本人が霊的未熟性を克服するための「自己努力」と「利他愛の実践」にまで至らなければなりません。

 心の病気治療には、常にこうしたトータル的アプローチが必要となります。

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