患者を卒業させる病院を

 現代の医療界には、病院や薬が病人を増やしている実態がある。だが、医療本来のミッションは、患者を早く治して病院から卒業させることです。そのためには、病気の根本にある生活習慣に目を向けると同時に、患者の実情に合わせた多様な医療サービスの普及に向けた規制緩和が鍵となる。「もっと治せる医療」は際限なく拡大する医療費にも歯止めをかけるはずです。

参考

 医療費は政府の税収とほぼ同じ40兆円に上り、2025年には60兆円まで膨らむと予想されている。このうち、生活習慣病の治療にかかる医療費は3分の1を占める。通院と薬漬けで医療費が膨らむ一方、生活習慣病をはじめ、患者の数は増え続けている。

 軽い風邪や命に別状のない生活習慣病であれば、必ずしも大病院に行く必要はありません。しかし、日本では、いきなり大病院に行っても診てもらえるため、安易な受診につながり、検査や投薬が増えています。

 ヨーロッパ諸国ではかかりつけ医の制度が普及していて、患者は、まずかかりつけ医に診てもらい、手に負えない場合だけ大病院を紹介してもらいます。もし、最初から大病院にかかりたければ、そのための保険に加入しておく必要があります。これは医療費削減に功を奏しています。

 日本でも、軽い病状の患者は まずかかりつけ医で診てもらうという仕分けを進めるべきでしょう。

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