アナンヌキ「人類創造」

 シュメールの粘土版を翻訳したゼカリア・シッチンによる説は以下のような内容です。

 惑星ニビルから地球にアヌンナキ(天から降りてきた者)という知的生命体が降り立ち、シュメール人に高度な知識や技術などを教えていった。シュメール人は、文明を与えてくれたアヌンナキを神とみなして崇めた。はじめに50人のアヌンナキが、エンキという指導者のもと天より地に降り立ちました。彼らは現在のペルシャ湾あたりに上陸し、都市を築きました。アヌンナキが地球に来た理由は、惑星ニビルの大気を維持するために黄金が必要になり、それを求めて地球に黄金を採掘にやって来たとの事です。最初はペルシャ湾沿岸の海水から採取しようとしたけど、うまくいかなかったために、南アフリカに金抗を開き、そこで黄金を採掘するようになった。それからしばらくして、鉱山の採掘をしているアヌンナキにより過酷な労働に対する反乱がおこり、反乱は抑えたものの、また起こってもおかしくはない状況でした。そこで、エンキは、アヌンナキの換わりに働いてくれる労働者を創ることにしました。地球上には進化の途上にある猿人が存在したので、アヌンナキと猿人との遺伝子をかけ合わせて、知性を持った労働者を創造したのです。これが人類の創造であったと語ります。

 シュメール神話の中には、人類を遺伝子操作で作り出し、奴隷として働かせるように読み取れる部分があります。エンリルと呼ばれる存在こそ、レプタリアンであったと思われます。人類をまるで実験場の家畜か、あるいは奴隷のように見ているものも存在したのです。

参考

 こうして創造された人類は、エンキの支配する金抗の労働者になり、エンリルの支配する農園「エディン」において農耕にも従事したのです。当時の人類は、アヌンナキと猿人の交配種であり生殖機能を持たず、生み出すには女性のアヌンナキが妊娠、出産していたため大変リスクが大きかった。そこで、エンキは生殖機能を持った人類を創りだします。対するエンリルは、エンキが勝手に人類に生殖機能を与えたことに怒り、エンリルの支配する農園から人類を追放しました。これにより、人類は地球の各地に住んでいくようになって、地球に人類が増えていった。

 旧約聖書では、蛇が人類に知恵の果実を食べさせて創造主の反感をかい、楽園より追い出されたとされています。

 そして、惑星ニビルが太陽系に入り、地球に接近して南極の氷冠を崩壊させるような状況が予想されました。エンリルは、人類を絶滅させるつもりで、大洪水が発生するのを黙ってみていたのですが、エンキは、忠実なエンキの崇拝者ジウスドラに命じて潜水艇を作らせて、人類と動物の保存を図ります。そして、大洪水はアヌンナキが地球上に築き上げてきた文明を破壊してしまいました。

 このくだりは、シュメール神話に原形があり、エンキとエンリルとの対立をあらわしています。バベルの塔の崩壊と大洪水は、エンキの造った中東での古代都市を エンリルが滅ぼしたことをあらわしているのでしょう。

 シュメール神話では、神々とは宇宙人であり、この星の地球人を創造したとされています。 創世記に書かれた創造主というのは、シュメール神話の人類をエデンから追放した エンリルという存在ではないかと思います。 旧約聖書には人々に災難をもたらしたり、自分たちが導いている民族以外を滅ぼしても構わないと考える、人を裁き罰する、嫉妬深い神の姿が描かれます。

 至高神という言葉は、グノーシス派が旧約聖書の創造神と分けるために語られています。シュメール神話では、エンリル派とエンキ派という二つの勢力の対立が書かれており、旧約聖書ではそのエンリルを創造主としています。エンリルは牛として象徴されて、エンキは蛇または竜として語られています。旧約にもモーゼがシナイ山に登っていた、民が金属を溶かして子牛の像を造って拝むのが描かれております。

 有名な「ギリシャ神話」や「旧約聖書」は、「シュメール神話」より後に作られたということになります。

 この2つには、「シュメール神話」に類似した点が非常に多い。例えば、ギリシャ神話の“オリュンポスの12神”だが、シュメール神話にはその元になったであろう12神が出てくる。シュメール神話では、「我々人類は粘土をこねて神が作った」とあり、旧約聖書でも同じような事が書かれている。有名な旧約聖書の“ノアの洪水”については、ほぼ同じストーリーがシュメール神話にはある。特に、この“ノアの洪水”のような大洪水伝説に至っては、インド神話、ヒンドゥー教のプラーナなど世界各地に同じようなストーリーが伝えられている。すなわち、世界各地で伝わる神話や伝承など、数多くの物語の原型は「シュメール神話」だったのです。

 

アヌンナキとは?

 アヌンナキ (Anunnaki) とは、シュメール神話に登場する神々の集団のことで、語源は「アヌンナ (Annuna) 」(五十柱の偉大なる神々)と「イギギ (Igigi) 」(小さな神々)という言葉が合わさったものです。ゼカリア・シッチンによれば、アヌンナキとは、惑星ニビルに住む宇宙人の総称といわれています。アヌンナキの長とされるのが、偉大なる空の神アヌであり、他のアヌンナキはアヌの子供たちとされています。のちに、アヌの地位は、天と地を分けたとされる神エンリルに取って代わられました。エンリルと腹違いの兄弟である エンキの争いがあり、この戦いにエンリルが勝利したため、指導的地位を得る結果となったと考えられています。

 エンキは、淡水・知恵・魔術を司る神であるほか、錬金術師であり、人間を創造して作業をさせ、神々が働かなくともよいようにしたとされています。

参考

人類創造

 現代の科学技術では人工授精による試験管ベビーを誕生させることが出来ますが、その方法は、驚くことに、シュメール神話にあるアヌンナキが人類を創り出した方法とそっくりなのです。アヌンナキは彼らの精子を猿人の卵子に受精させ、試験管型の筒の中で受精卵を培養したのち、母体となる女性のアヌンナキの子宮へ着床させて人類を創造しています。古代シュメールの粘土板には、人類の創造方法について詳細に書かれており、まず、男のアヌンナキからテエマとシルという聖なる物質が取り出されます。テエマは記憶を保存するものという意味で、「遺伝子」を現すものと考えられます。シルは男からしか採取できないとあるので、「精子」を現すのでしょう。このテエマとシルを清められた器の中で、猿人の卵子と混ぜ合わせて鋳型に移します。その中で一定期間発育させたのち、女のアヌンナキの子宮に着床させるという方法で人類を創造しました。惑星ニビルから来たアヌンナキは、彼らと地球にもともといた猿人を人工授精して掛け合わせて人類を創造したことになります。

 人類の創生に惑星ニビル星人らの宇宙人が関与したかどうかですが、地球に適合する肉体を作るために協力した宇宙人がいることはたしかです。シュメール神話では、すべてニビル星人とされていますが、実際は、色々な宇宙から来られた意識体が地球での創造に関わっています。

 

アダムとイブの物語に隠された魂の秘密 

 神様は、はじめの人類であるアダムとイブを創造し、エデンの園で暮らさせました。エデンには知恵の樹と生命の樹があり、これらの樹から人間は果物をとって食べてはならないと言われています。しかし、ヘビにそそのかされて、アダムとイブは知恵の果実を食べてしまいました。それを知った神様は、怒ってアダムとイブをエデンの園から追放してしまいます。人間は知恵の樹から果実をとって食べたために知恵がついたとされていて、生命の樹からは食べていないのですが、もし食べていたら永遠の命を手に入れていたとも言われています。生命の樹についての伝承は世界各地にありました。エジプトやシュメール、そして、バイキングの伝承にも世界を支える生命の樹の話がありまし、神秘思想のカバラーには主要なテーマとして存在します。この生命の樹は何を象徴しているのでしょうか。生命の樹とは霊的な世界の成り立ちを象徴したものです。すべては根源たる神から出発し、世界が現れてきたことを表しています。根源である一つの幹からたくさんの枝が生えてきて、一つの枝もさらに分岐していくつもの枝に分かれます。その枝からさらに幾つもの葉っぱは生えてきます。個人としての人間は、そのような一つの葉っぱであり、根源にさかのぼれば、元なる神へと繋がる存在です。地上に肉体を持った私たち人間は、生命の樹から離れた落ち葉のように見えます。

参考

二ビル星

 ゼカリア・シッチンが古代シュメールの粘土板を解釈し発表したところによると、太陽系から8.6光年離れたシリウスと太陽とをする広大な楕円軌道を旅するニビルという惑星が存在する。その周期は地球年の3600年だといいます。

参考

 1982年研究者ロバート・ハリトンは、木星・海王星・冥王星の軌道に摂動があることを発見します。その後、NASAも天王星と海王星の軌道に歪みがあることを発見しました。これらは、冥王星よりもさらに外側にある未発見の惑星の引力により引き起こされているのではないかと考えられるようになり、「惑星X」と命名されました。これがシッチンの二ビル星と同一なのではないかという仮説が浮上します。2012年人類滅亡説、2015年ニビル地球衝突説、その他宗教などの地球滅亡説に大いに利用されることになってしまいました。

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