鶴の恩返し

 「鶴の恩返し」は、鶴を助けたおじいさんに恩返しをするべく、鶴が人間の娘となって、自らの羽をつむいで織物を織るという報恩物語です。

あらすじ

 昔むかしのお話です。まじめで優しい、おじいさんとおばあさんがおりました。 雪の降る寒い日、おじいさんが山で拾った薪を町まで売りに行こうとしていたら、ツルが一羽、罠にかかっておりました。 かわいそうに思ったおじいさんはツルを助けてやりました。 その夜は吹雪になりました。道に迷った美しい娘が一晩泊めて欲しいとやってきて、そのまま居ついてしまいました。泊めてくれたお礼に機織りをするので、出来上がった布を町まで売りに行ってくださいと若い女は言った。しかし、機織りをしているあいだは決して中を覗いてはいけないですよとくぎを刺します。 娘はみごとな布を作り上げ、それは高い値段で売れました。 娘は毎晩織り続け、そのつど、決して中を覗かないよう、念を押します。 禁止されると、余計に見たくなるのが人の心理というものです。どうやってみごとな布を織っているのか、見たくてたまらなくなったおじいさんとおばあさんは、機織りをする娘をそっとのぞいてしまいました。 そこで見たものは羽のほとんどない痩せこけたツルが、長いくちばしで自分の羽毛を引き抜いて、機をおっていたのでした。 「知られてしまってはもう私はここにはおれません」 ツルの姿に戻った娘は、山の向こうに飛んでいってしまい、もう二度と現れませんでした。

 

 ところで、鶴が人間になる「変身」は「トランスフォーメーション(変形)」能力であり、宇宙人の能力の一つです。琴座のベガ星人は変身能力に長けていて、鶴にも容易に変身できる。ベガ星人は「愛と美と調和の星」とされた金星をルーツとしており、だからこそ、助けてくれたことへの「恩返し」という物語に結実したのではとも考えられます。

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