成功者には読書家が多い

 歴史に名を残した偉人や世界的に活躍する事業家の事例を学んでみましょう。

 

皇帝ナポレオン・ボナパルト  全ヨーロッパを制覇した

 一士官だったナポレオンは、27歳でイタリア方面軍司令官に大抜擢され、フランス革命後の混乱を収めて軍事独裁政権を樹立しました。ヨーロッパの覇者として名を残したナポレオンは、生涯読書家だったことでも知られています。

 学生時代の成績は平凡でしたが、卒業後、将校として勤務した数年間は読書にふけりました。戦術書や砲術書のみならず、歴史、地理、法律、数学、文学とあらゆる分野に手を伸ばしたそうです。読書で得た知識や考える力が、戦争での圧倒的な強さや国の統治の様々な判断に役立ったようです。

 

ビル・ゲイツ  世界的な大企業を一代で築いた

 ゲイツはハーバード大学入学後、マイクロソフト社を創立しました。パソコンに搭載するOS(基本ソフトウェア)を他社に提供することから始め、世界中のパソコンでマイクロソフトの製品が使われる仕組みをつくり上げて大富豪となりました。

 職業柄、パソコンを一日中使っているかと思いきや、ゲイツは毎日1時間以上読書をします。彼の両親は、ゲイツが本好きになるように育てたと言います。現在の自宅には図書館があり、1万4千冊以上の書籍を所蔵しているほど。

 自社製品がほぼ自動的に売れ続ける彼のビジネスモデルは、読書で鍛えた考える力によって生み出されたとも言えます。

 

アーノルド・ベネット  空前の多作なイギリス人作家

 ベネットは空前の多作な作家で、多くの文学批評家から20世紀のイギリス最大の小説家と称されています。日本では自己啓発書『自分の時間』で有名です。ベネットは大衆向けの本も数多く書きました。

 ベネットが多くの著書を書けた理由は、読書と勤勉な著作活動にあったのです。著書『自分の時間』でも、1日90分、読書の時間を取ることを勧め、彼自身も毎日規則正しく執筆活動にいそしみました。ローマ皇帝で哲学者のマルクス・アウレリウスの本などを愛読し、旅行の際も必ず古典を携帯したほどだったと言います。

 

マックス・ウェーバー  近代社会学の創始者

 マックス・ウェーバーは、政治、経済、宗教に加え、音楽社会学や都市の類型学など、非常に幅広い分野の研究を行い、万学に通じる社会学の基礎をほとんど一人で築きました。この背景には幼いころからの読書がありました。

 彼は、政治家や学者などが集まって議論するような知的で裕福な家庭で育ちました。幼いころから読書に多くの時間を使い、12歳のころにマキャベリの『君主論』を読むような早熟な少年でした。哲学書も多く読み、15歳のころには歴史論文を書いています。膨大な学問研究は、こうした知識の積み重ねと考えを練り込む力が生み出した奇跡と言えるでしょう。

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