福祉への過度の期待がもたらすもの

 世界的な不況の中で、生活に不安が生じ、失業対策などの社会保障に対する政府への期待が高まる時には、一つの危険がある。全体主義的な「国家社会主義」を呼び込みやすいということです。

 国民が将来への不安を感じ、世相が閉塞感に満ちてきた時に、大胆な財政政策や思い切った社会保障政策などを打ち出すと、当面の失業問題が解決し、不安が一掃されることがある。そうして登場したのが ヒトラーやムッソリーニです。彼らは大衆の不満を見事に解消することで、人びとの幅広い支持を集め、やがて独裁者となっていった。共産主義も似たような背景で人々の支持を集めて、勢力を拡大してきた歴史を持つ。

 政府の福祉政策への過度の要求や国に何でも面倒を見てもらおうという「大きな政府」への期待は、時としてこうした全体主義を呼び込むことがある。同種の不幸を繰り返さないためにも、歴史の教訓に学ぶことが必要です。

 幸福実現党は、社会保障はセルフヘルプと家族・地域の助け合いを基本とします。もちろん、セーフティネットを整え、再分配政策が最も必要な方々の生活をサポートし、自立を支援していくことは大切だと考えております。

経済 へ

「仏法真理」へ戻る