人類創造と宇宙人の移住

 幸福の科学大川隆法総裁は、『太陽の法』で、創造主が人類を創造し、その後、他のさまざまな星から指導的な立場にある人類型生物を呼び寄せたことを明らかにしていた。

 その『太陽の法』には、宇宙と人類の「創世記」が以下のように記されている。

 創造主(根本仏)は約1千億年前に三次元宇宙の創造を意図し、約400億年前に実際に創造した。そして約46億年前に地球を誕生させ、約4億年前に人類を創造した。地球文明以前に金星文明が存在しており、金星人の霊的生命体を呼び寄せ、地球の初めての人類を創り出したという。そして、転生輪廻を通じた魂修行の仕組みも整えた。

 創造主による地球と人類の創成を手伝ったというガイアという霊存在の霊言が収録されており、そこではこのように説明されている。

「星によって、星団によって、いろいろと目的が違うし、その進化の度合いにも、ずいぶんずれがあるのですけれども、やはり新しくつくる以上は、何か、そういう『理念』がなければつくれません。ただ、直前の文明としては金星文明があったので、『金星文明を踏まえつつも、それとは違ったものをつくろう』と考えたのです。どちらかといえば、金星文明は、『調和』が極めて強かった文明かと思います。長い調和の間に、『芸術性』や『美しさ』も、そうとう出てきたとは思うのですけれども、ある意味で、停滞し、衰退した部分もありました。そこで、地球では、『進化の速度を、もう少し上げよう』という計画が最初からありました。ある意味での『新しい創造と破壊』、『変転』、こうしたものを強く入れ、わりに変化の激しい星にして、魂にいっそうのチャレンジのチャンスを与えるような環境をつくろうと考えました」(『太陽に恋をして―ガイアの霊言』より)

 『太陽の法』によれば、「進化の速度を上げる」ために地球人口が7億7千万人を超えたところで、他の星から人類型生物を呼び寄せた。当時は恐竜が生存していた時期で、人類の肉体を一段強いものにする目的もあったという。

「この頃、他惑星からの移住計画の立案のため、射手座の九次元意識アモール(イエス・キリスト)、白鳥座のセラビム(孔子)、蟹座からモーリヤを招来し、彼らの意見を参考としました。

しかし当時、地上には、恐竜などの巨大生物が徘徊しはじめていたので、地上に慣れない移住民たちが生命を奪われる怖れがありました。そのため、最初にマゼラン星雲の惑星から招来した人間に似た生物たちは、やや自己顕示欲と自我が優勢な、戦闘性の強い種族になりました」

 その後、反対に調和的な人種を増やすため、2億7千万年前にオリオン座から10億人の移住者を受け入れ、1億3千万年前にはペガサス座から約20億人を飛来させたという。

 

500種類の宇宙人移住による文明実験

 2010年以降に行われた宇宙人リーディングでは、500種類にのぼる宇宙人が地球に移住したことが判明している。

 創造主は人類創成以降、アルファやエローヒムなどの名で地上に生まれ、多様な価値観を融合する教えを説いてきたことが幸福の科学では明らかにされている。

 人類が大調和する地上ユートピアの建設を目標としたものである。映画「宇宙の法―黎明編―」は、約3億3千万年前のアルファ神が下生した時代を描いていた。

 アルファ神が地上に生まれた意味について、大川隆法総裁は著書『アルファの法』でこう述べている。

「『地球系の人類と、他の星から来た宇宙種の人類とを協調させ、「地球人」として、両者を一つの教えの下にまとめていく』という指導者となるべく、アルファという存在が地上に生まれたのです。そして、さまざまな矛盾する事柄に関し、人類として生きるべき道を与えました。地球のよいところは、非常に創造性に満ちているところだったので、『新しい考え方や思想の下に、まだまだ文明実験が可能であろう』と思われました。そこで、元いた星の古い記憶を持っている人たちに対しては、いったん、それをリセットして白紙の状態に戻し、地球という環境で、新たに地球人としての人生をスタートするように勧めました」

 アルファ神が説いたこうした教えの下に転生輪廻を繰り返し、魂修行をすることによって、「地球人」としての自覚が芽生え、融合が進んでいったのだという。

 

「弱肉強食」のレプタリアン種とどう共存するか

 「宇宙の法―黎明編―」の主人公の一人、女帝ザムザは、「マゼラン星雲から招来した戦闘性の強い種族」で、レプタリアンと呼ばれる種族である。「やや自己顕示欲と自我が優勢」なため、他の人類との調和が難しかった。

 レプタリアン(レプティリアンともいう)は、アメリカなどでは宇宙人の種類としてよく知られている。アメリカで報告されているアブダクションには、レプタリアンによるものと見られる被害の証言が数多くあるためです。

 一般的に、レプタリアン種は、獰猛な性格で、人間を食べたり、他の星を侵略して略奪したりするとされている。何を情報源にしているか分からないが、「エイリアン」や「プレデター」などのハリウッド映画では、レプタリアン種の野蛮で残忍な生態が”忠実”に描かれている。

 そんな種族を創造主が地球に招き入れたのは、レプタリアン種の志向する「進化」や「競争」の原理を取り入れ、よりダイナミックな進化を重視した人類の魂修行の環境をつくるためだった(レプタリアン種が科学技術を発達させ、他の星を侵略し続けていたため、創造主が教育のために「引き取った」という説もある)。

 そのため、一方で負の部分も大きくなった。レプタリアンは、「強い者が弱い者を支配するべきだ」という弱肉強食の考え方が強く、他の種族との共存共栄が課題となったからである。

 人類史上、レプタリアン種をどう調和させてきたかについて、大川隆法総裁は『アルファの法』で以下のように説かれた。

「要するに、『強い者が弱い者を打ち倒すのは当然だ』というような考え方が一つ入ってきているので、それが戦争等の原因になっているのだと思うのです。元の金星系の思想や地球系だけの思想には、そういう考え方は十分にはなかったのですが、そのような『競争の原理』が入ってきました。それを完全に排除できないのは、それには、一部、『進化の原理』として機能しているところがあるからです。そのため、『それを完全には取り除かずに、個性として残しつつ、そのひずみの部分を調和させる』ということに努力しました」

 

レプタリアン種は、「与える愛」や「自己犠牲」を学んできた

 「ひずみを調和させる努力」は具体的には、金星の流れをくんで地球に移住してきたプレアデス星人、琴座のベガ星人らが「調和」を重視する人々で、「進歩」を重視するレプタリアン種と融合し、新しい地球文明をつくろうとした。

 プレアデスの教えは「美」「愛」「調和」と一部「発展」があるとされ、ベガの教えは、「心のあり方によってその人の運命が変わる」という神秘的な「心の教え」だとされている。

 宇宙人としてレプタリアンがよく知られているように、プレアデス星人も有名な宇宙人の種類である。一説には、日本の昔話の「かぐや姫」はプレアデス星人だったのではないかといわれている。ベガ星人も同様で、映画「コンタクト」で主人公(ジョディ・フォスター)の前に父親の姿で現れる宇宙人はベガ星人だったとされている。

 それぞれの星の文化の「融合」を目指したということだが、ただ、レプタリアン種は地球に移住した宇宙人のなかで3割いる最大勢力とされており、地球で教育することは困難を伴うものだったと想像できる。

 映画「宇宙の法―黎明編―」では、アルファとして地上に降りた創造主が「与える愛」や「自己犠牲」の大切さを教えていた。「強い者が欲を抑え、弱い者を助ける」ところに「徳」が生まれてくるという教えである。

 レプタリアン種が地球で学び続けてきた内容について、総裁は『青銅の法』で以下の解説している。

「この地上においては、種族の保存という意味における『男女の愛』以外に、『隣人愛』や『世界愛』『民族愛』といったものが存在します。こうしたものが宇宙人たちには理解できないので、彼らは勉強したいと思い、今、何とか学ぼうとしているわけです。そして、『自己犠牲』などという精神が、なぜ、高度な知性を持った存在に宿ることができるのかについても知りたいと思っています。頭がよかったり、強かったりすれば、弱い者を滅ぼせます。それなのに、なぜ、滅ぼそうとはせずに、自己犠牲を払ってでも、愛の行為を示すのか、慈悲の行為を示すのか、平和を求めるのか。それが、なぜなのかが分からないから、勉強したいと考えているのです」(第4章「宇宙時代の幕開け」)

 

地球で新しい指導者を育て、ユートピアを宇宙に広げる

 創造主の教えによれば、地球は「愛の星」なのだということになる。創造主を信仰し、「与える愛」や「自己犠牲」を実践できるようになれば、レプタリアン種の野蛮性や残忍性が発展的に昇華され、他の人類と共存できるようになるというわけである。

 強い者、優れた者は他の人を自由にできるところを踏みとどまり、他の人のため、「与える愛」や「自己犠牲」に生きることで、「徳」あるリーダーにもなる。

 500種類以上の宇宙人がぶつかり合いながらも、一つの星の上で国家や地球のレベルの幸福(地上ユートピア)を実現しようとする中に、新しいリーダーが生まれてくる。創造主は、そうした魂修行を通じた文明実験を3億年以上にわたって見守り続けてきた。

 『太陽の法』などによれば、その間、さまざまな失敗もあり、文明そのものが滅びてしまうこともあった。創造主はそれを許し、人類に何度も何度もチャンスを与え続けている。その意味で地球は、「愛の星」であると同時に、「許しの星」でもあるといえる。

 また、地球は、多様な価値観が共存する「寛容な星」でもある。500種類以上もの宇宙人が共存しながら地上ユートピアをつくろうとしている星は、他にはないのかもしれない。それは、創造主自身が「愛」「許し」「寛容」そのものであることを意味する。さらには、そうした考え方の下に地球や人類を生み出し、育んできた「創造」の神でもあることを意味する。

 この数年の幸福の科学の宇宙人・UFOリーディングでは、地球で成長した新しい指導者たちがやがては元の星に戻ったり、初めての星に移住したりして、ユートピアを宇宙にも広げようとしていることも分かってきた。おそらく、人口100億人を超える時期には、他の星への植民・移住が始まっていくものと考えられる。

 地球は今、そうした「宇宙時代」の入口に立ち、人類が宇宙的な観点を持つことを求められているといえる。

 

三次元宇宙の中で地球はどんな意味があるか

 三次元宇宙のなかの地球の位置づけについて、『太陽の法』では、創造主が三次元宇宙や地球、人類を創造してきた1千億年の歴史を明らかにしている。その目的について、『ユートピア創造論』では以下のように説かれている。

「結局、大宇宙を創造した仏は、限りない進化と、乱れることのない大調和という、一見背反する二つの目的を整合させるために、宇宙の理法であるところの『法』を考え出したのです。そして、宇宙の理法の体現者、実践者としての役割を、人間に期待したのです。仏は宇宙を統べるにあたって、自分自身が考えた『法』の具体的遂行を、各惑星にある霊団に委ねました。したがって、この地球も、大宇宙に数限りなく存在している他の霊団同様に、宇宙のなかの一地域社会として、その運営を任され、集団で自治をしているのです。それゆえに、地球という星を最高度に進化・発展させ、大調和させていくことが、人間の最高の使命なのです」

 創造主は三次元宇宙をも創造した根本仏でもあり、地球のある天の川銀河だけではなく、他の銀河にも責任を持ちながらも、「集団自治」を任せている。そして、創造主の分霊や分身、あるいは本体が、プレアデス星やベガ星、アンドロメダ銀河などに生まれ、「法」を説き、その星の人々を教化してきた。

 加えて、創造主は「生命の大樹」のようにさまざまな銀河や星に広がり、それぞれの星で人類型宇宙人の魂の創成に関わってきたことも、幸福の科学の説く「宇宙の法」では明らかになっている。

 そして、今の時代は、創造主が地球に生まれ、エル・カンターレという名を明かし、人類を導いている。これが三次元宇宙の中での地球の位置づけなのです。

 

地球での文明実験は特別なもの

目に見えるこの三次元宇宙は、創造主あるいは根本仏から見れば、「右目」にあたるのだという。

「我らが住んでいるこの大宇宙というものは、神が創られた世界を見るための『窓』の役割を果たしているのです。私たちが住んでいるこの宇宙をとおして、他のすべての世界が非常にわかりやすいようなところになっているのです。

すなわち、私たちが住んでいる宇宙空間というものは、神の創られた世界のなかではひとつの代表作品なのです。神が理想とするさまざまな要素をここに集めてあるのです。そして、それが箱庭のようになって、その世界のなかでいろいろな類型、モデルとなる事件が起きているのです。そういう世界であるということです」(『悟りの極致とは何か』より)

 三次元宇宙が「右目」にあたるということは、それとは別の宇宙が数多く存在することを意味する。

 創造主が三次元宇宙を創ったのは約400億年前とされるので、それ以前には他の宇宙の創世に関わっていたのではないかとされている。創造主は、三次元宇宙をも一つの文明実験として位置づけているようである。

 地球での文明実験は、宇宙の隅で行われている小さなものにも思えるが、大宇宙の創造主が直接、地球を導いていることを考えれば、宇宙のスケールで見て特別なものであるといえるのではないでしょうか。