幽霊

 幸福の科学大川隆法総裁は、『永遠の法』の中で、人間が亡くなった直後の状況について、次のように描写しています。

「地上の生命が息絶えたときには、霊体というものが肉体から抜け出すのです。しかし、最初は自分自身にその自覚がなくて、『自分が二人いる』と感じてしまいます。横たわっている自分と、自由自在に動いている自分がいる。自由自在の自分が人に語りかけても、返事は戻ってこない。そして、壁でも物体でも通り抜けてしまう。そのことに、最初は非常な驚愕を覚えるのです。

 また、『横たわっている肉体が自分だ』と思い、ずっと肉体に寄り添っていた魂は、肉体が火葬場に運ばれ、そこで焼かれることによって、非常な衝撃を受けることになります。そして、どうしたらよいのか分からず、火葬場の周りを浮遊しながら、『今後、どのような生活が待っているのか』と、まだ誰からも聞いていない生活に対して非常に不安を感じます」

 いわば、この状態が「幽霊」です。通常であれば、この後、導きの霊などに説得されてあの世へと旅立っていきますが、生前強固に霊を否定していた場合や、土地やお金、人間関係などに執着が強すぎる場合は、なかなか旅立つことができず、地上に留まってしまいます。

 また、東日本大震災などの災害で、突然亡くなった場合、心の準備ができていないために、自分が亡くなったことに気づかなかったり、自分の死を受け入れることができなかったりして、幽霊としてこの世に留まってしまうことがあります。

 そうした霊をあの世に導くには、霊に対して、①「あなたは死んだのですよ」と、すでに亡くなっていることを納得してもらうこと、次に、②「死んだら、この世に執着してはいけない」と分かってもらうこと、そして、③「心配せずに、あの世へと旅立ってください」と伝える必要があります。こうしたことを「引導を渡す」と言い、宗教者や僧職者の仕事です。そして、本当の意味での、慰霊であり、鎮魂です。

 もちろん、僧職者ではない、家族や知人の思いも、亡くなった人には届きます。震災で亡くなったすべての魂が、あの世へと旅立てることを、改めてお祈りしたいものです。

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