与える愛の幸福

 ほんとうの意味で人が幸福を感じるのは、自分の存在感が非常に強いときであり、それは自己が拡大していると感じるときでもある。

 そして、その自己拡大は、他から奪い、自己保身を図ることのなかにはなく、自分自身の魂や精神、心の一部を、他の人びとのなかに種まきしていくとき、自分の生き方や考え方によって他の人びとに影響を与えていくときに達成できる。心の世界においては、与えれば与えるほど、自己が拡大し、幸福感が増していくのです。

 幸福の科学大川隆法総裁は、『人を愛し、人を生かし、人を許せ。』で以下のように説かれました。

「人間が幸福を感じるのは、自分の存在感が非常に強いときです。別の言葉でいえば、自己が拡大していると感じるとき、自分というものの存在感が大きくなっていくときです。自分が認められたいという気持ちは、実は自己拡大の思いでしょう。しかし、自己拡大の思いは、他から奪うことでは達成できないのです。それは、自分のえぐれている部分を埋めようとする努力にすぎないからです。ほんとうの意味の自己拡大とは、自分自身の魂の一部を、精神、心の一部を、他の人びとのなかに種まきしていくことです。自分の生き方や考え方によって、他の人びとに影響を与えていくことが大事なのです。普通は「与えれば損をし、もらえば得をする」と思うものですが、心の世界においては、与えれば与えるほど、自己が拡大していくのです。たとえば、何万人もの人の前で講演ができることは、私にとって一つの自己拡大だと思います。それは、その人たち一人ひとりの考え方に影響を与え、その人生に何かをつけ足すことができるということであり、私が自分自身の人生に何かをつけ足す場合よりも、はるかに大きな自己をつくっていることになるのです。  したがって、真に自分を生かす方法は、自分の保身を図ることのなかにはありません。そうしたことで得られる満足は、実に小さなものにしかすぎないのです。ほんとうの意味での幸福が、自分を無限に有用で役に立つもの、真に素晴らしいものだと感じ、自己の拡大感、発展感を味わうことだとすれば、多くの人の役に立つ人間になっていくことのなかにこそ、幸福感があって当然なのです。それこそが、よい意味でのエゴイストです。それなのに、たいていの人は小さな自分に満足しすぎています。「真に自分のことを考えるならば、観を転回し、ものの見方を変えていかなければならない」ということに、私は気がついたのです。」

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