知性・理性・悟性

 精神作用には、感性、知性、理性、そして悟性があります。普通、人間は幼少時より感性が目覚めます。感性とは感じる力です。肉体感覚を中心に感性が目覚めます。学校教育で知性を学び始めます。いろいろなことを知識として学び、「こう書いてあるから、このように学んだから、正しい、間違っている」という判断をしていきます。

 次に、社会経験を積む過程で、理性の部分が目覚めていきます。学校、部活、会社などのグループ活動のリーダーなどの経験を通して理性は鍛えられます。理性の場合は、「このようであるなら、たぶんこれはこうなるだろう」というように、推測して物事を考えていきます。  

 そして、悟性は、不変の真理や宗教を学ぶことで、目覚めていきます。霊的直感というかインスピレーションなど、知識や理屈を抜きにしてわかる能力です。私たちが地上に魂修行をする過程で、この4つの精神作用を目覚めさせていきます。どれも必要なものですが、一番必要な精神作用は、最後の「悟性」です。「悟性」とは、感性と近い部分もありますが、その違いは知性、理性を学んでいることが重要になります。感性だけだと、善悪関係ないこともあります。感性が強すぎると、知性、理性が働かず、自分の欲望や願望のみを押し通すことになる場合もあります。「悟性」には、より高次な神秘的もの、宗教的な真実、仏神の世界など未知なものを感じる力もあります。知性や理性のみに偏ると、悟性の部分が押さえられることもあります。死後の世界、肉体のない精神世界では、こんどは「悟性」の部分が目覚めている方が進歩・進化していることになります。感性から始まり、悟性へと難しい修行をしているのが私たちのこの世での精神的修行です。

「仏法真理」へ戻る