地震の本質

 参考・引用しました

「大陸移動」「プレート説」は誤り

大陸移動説は現代の天動説

 「プレートテクトニクス理論」が提唱される前、1912年に「大陸移動説」という学説が登場しました。気象学者のアルフレート・ヴェーゲナーが、現在の大陸は超大陸から分裂して移動しつつあるという説を発表しました。

 約3億年前には「パンゲア」といわれる超大陸が存在し、2億年前くらいから分裂・漂流することで、現在の大陸が形成されたという仮説です。

 年代順に磁極の位置を追跡したところ、現在の位置からずれていくことが分かった。しかも、ヨーロッパ大陸上にある岩石から追跡する軌跡と、アメリカ大陸の上にある岩石から追跡した軌跡が一致しないことが判明。アメリカから見た磁極とヨーロッパから見た磁極が違うということは、磁極が二つ存在するということになってしまいます。そこで考えついたのが、両大陸を移動させることです。アメリカ大陸とヨーロッパ大陸とを30度ほど回転させてやると、大西洋が閉じて両大陸がくっついて、二本のラインは一致します。このことが大陸は移動したという証拠のように考えられたわけです。

 分裂した大陸のうち、インド亜大陸をのせたプレートは、1億3500万年(ジュラ紀)ほど前に独立し、北へ向かってゆっくりと移動をはじめた。そして、数千キロにもおよぶ大移動ののち、4000万年前ころにユーラシア大陸に衝突した。ユーラシア大陸の地殻を押し縮めると同時に、インド亜大陸の地殻はその下へもぐりこんでいった。この結果、ユーラシア大陸は押し上げられ、「世界の屋根」ヒマラヤとなった。インド亜大陸の地殻のもぐりこみは、さらにチベット高地の厚い地殻をつくり、遠く天山山脈にまで影響をおよぼしたとされている。

 現在の陸地の形だけを見て、パズルのように組み合うかどうかで、大陸移勧説を説明しようとしていますが、「海」の要素を考えていないという問題があります。古代において陸地だった場所が現在の海になったり、海だった場所が陸地になったりしています。

 パンゲアが分裂した証拠という話になっていますが、他の全ての大陸が一つになっていたという証拠はありません。

 グランドキャニオンの地層を見ても、2.5~5.5億年前のアメリカは海の底にあったことが明らかです。「陸と海とは交互に沈降と隆起を繰り返している」というのが真相であって、パンゲアという大陸が移動して現在の姿になった などと言うのは ナンセンス な話です。

大陸の移動は激変的に起きる

 アフリカ大陸と南米大陸が分裂したときの状況が、幸福の科学大川隆法総裁の書籍『太陽の法』には次のように記されています。

「ガーナ文明は、超能力を中心とした文明でしたが、やがて大陸が二つに引き裂かれるという前代未聞の事件により、崩壊してしまいます。
 それは、約七十三万五千年前の、秋のある夕暮れでした。大地からゴーッというすさまじい地鳴りがしたと思うと、ガーナ文明の中心都市のひとつであるエカーナという大都市の中心に、南北に亀裂が入り、みるみるうちに、大地に断層ができてきました。最初の断層は、南北百キロぐらいでしたが、やがて、海水が断層に入り込みはじめ、大陸が分裂する徴候を示してきたのです。第二段目の変化は、それから三日目に起こりました。マグニチュード10ぐらいの、強烈な直下型地震です。約三十万人のエカーナの住民は、この日、死にたえました。
 その後、南北の断層は約数千キロにおよび、やがて、ガーナ大陸は、二つの大陸へとゆっくりと分裂してゆきました。それから何万年もかかって、現在の地形、つまり、アフリカ大陸と南アメリカ大陸とにわかれたのです。」

 アフリカ大陸と南米大陸の間にある縞模様は、南部では7千万年まで認められますが、それより北では一単位(100万年)も観測されない。これは、両大陸が分裂し、移動し始めたのが、100万年も経っていない新しい出来事であることを意味します。また、プレートと称するものが、一つの剛体となって移動するのでもないことが明らかです。両大陸がくっついていたことは確かでしょう。

 

「プレートテクトニクス理論」は誤り

 「プレート論」について、定説では、プレートには長い年月の間に歪が蓄積され、弓が矢を放つようにその歪が解放されて地震が発生する、という解説がなされます。

 「プレートテクトニクス」とは、海嶺で形成されたプレートと呼ばれるものが、海底で冷えて 海溝で沈み込む という一連の運動による地球の仕組みです。

 日本でいうと、日本海溝のところから、冷たくて重い「太平洋プレート」が、東北地方が乗っている「陸のプレート」の下に向かって年間8~9㎝の速度で沈み込んでいます。この2つのプレートの境界での相対運動、すなわち、「プレート間のすべり」が何の障害もなく進行すれば地震とはなりません。しかし、プレート境界面で摩擦力が働き、そのため太平洋プレートはスムーズに沈み込めず、その上の陸のプレートと「固着した」状態となっています。太平洋プレートは沈み込みを阻止され、応力が蓄積されます。そして、強度の限界に達すると、固着していた境界面に沿って急激に「すべり」が発生し、蓄積していた応力を一気に解放します。これが「プレート境界地震」です。太平洋下で活発に発生する地震の殆どは このタイプの地震とされているわけです。

 地震の発生メカニズムは、地球の表面が10数枚の固いプレートに分かれていて、その相対運動によりプレート内に弾性エネルギーが蓄積され、それが急激に開放されることにより引起されるとする「プレートテクトニクス理論」により説明されます。

 プレート論では、海洋性のプレートは玄武岩や橄欖岩などの重い岩石で構成されているが、一方の大陸性のプレートは花崗岩、片麻岩(シアル質)などの軽い岩石で構成されていて、重い海洋性のプレートが軽い大陸性プレートの下に潜り込んでいることになっています。海洋性プレートは海嶺で誕生し、海溝部で大陸プレート下に消えていくので、最高年齢の岩盤でも2億年であり、それ以上高齢の古期岩石は存在しない事になっています。
 しかし、大西洋にもインド洋にも、また太平洋にも花崗岩が存在し、2億年を超える長寿岩盤が存在します。

 プレートが潜り込むのではない。池に張った厚い氷が潜り込みなど起さないのと同じで、固い地殻が固い地殻の中に潜るというのは誤りです。

 

マントルは粘性と弾性を併せ持った粘弾性体

 マグマは岩石物質(ケイ酸塩)の高温溶融体である。つまり、高温でドロドロの状態にある。噴火によってマグマが地表に出たものが 溶岩 である。

 地球物理学では、マントルが「地震波の縦波・横波の両方を伝播させる」ことを重視して、「マントルは弾性体で固体」と強調しています。

 地震のような衝撃的な外力には、ある範囲で弾性体のように挙動しますが、長期的に作用する外力には粘性体として挙動します。

 定説で、マントルが固体であると考えられているのは、S波(せん断波)がマントルを伝播するからとされている。固体論が導入された経緯は、地震波の伝播問題を計算によって処理しようとした最初の研究者(グーテンベルグとジェフリース)が、そう仮定しないと計算が出来ないから、計算の便宜上、前提として地球内部(2900kmまで)を固体であると仮定したからなのです。

 計算上の仮定を定説で「固体」としてしまうとは信じ難いことです。

 地震は爆発現象ですから、高周波成分を含む波動です。マントルは粘性の高い高密度の液体ですから、高周波成分に対しては「固体」のように挙動し、S波でも高周波成分なら伝播させているのです。波動論的には媒質が固体のように見えても、本来の固体ではないのです。

 粘弾性体は爆発的な短周期波に対して弾性体と同じく伝播可能であるから、マントルは固体ではない。深発地震の波形を見ると、マントルは熔融していることが分かる。走時曲線は短周期波に関してのみ成立し、主要な地震波は固体の地殻内部を通過している。

 地球誕生の歴史から考えても、マグマオーシャン状態の地球が、冷却され表面に地殻ができ、さらに海洋が誕生して人類が生息できるようになったのは明らかです。

 地殻の下はマグマオーシャンであり、熔融しているはずで、地殻の下部周辺からプレート同士の摩擦熱によって熔融し、上昇したものがマグマである。

 冷却の進行と共に地殻は厚さを増しているのでしょうが、その下部には溶融したマグマオーシャンが広がっている。

 地球は地殻という岩石におおわれており、その地殻の下にはマントルというカンラン石を主体とする岩石がある。地球の半径は6,370kmであるが、地殻の厚さは海洋地域では20km前後に過ぎない。

 初期の地球はマグマオーシャンであり、いたるところで解離ガスが爆発(地震の発生)し、マグマに含まれている大量の水が気化し、地球を覆っていました。温度が下がって最初に起きるのは地殻の形成です。そして大陸の誕生です。その当時の大気はマグマから放出される熱い水蒸気で満ちており、何も見えない蒸し風呂のような暗闇の世界だったでしょう。さらに冷却が進行すると、土砂降りのような雨が降り、海が形成された。地球表面が冷えたので水蒸気が液化し、雨となり、海が形成されたに違いない。マグマ→冷却→陸地→海 の順番で出来たのでしょう。

月の生成メカニズム

 熔融マントルそのものの中に、酸素と水素が「結合状態」と「解離状態」の両方の形式で大量に含まれているはずで、水の供給源はマントルです。海はその後にできたものです。水の供給源は海ではなく、元々熔融マントルの中に存在しているのです。

 地球表面の大地は、激しく隆起と沈降を繰り返しています。その原動力は マグマの熱と水が織り成す 化学爆発 という歴史なのです。

 マントル物質は熱エネルギーだけではなく、大変なエネルギーを解離水の形で貯蔵している。マグマはマントル物質と同じです。地球内部を血液のように対流してきたマグマは、火山の下まで上昇してきて、噴火という形で内部の解離水を爆発させているのです。

 マントルは液体で、しかも、サラサラ状態の超臨界マグマであると思います。

 モホ面の下のマントルは あるところまでは固体の橄欖岩であり、地殻の第二層を構成しているわけです。

 

地下での爆発で地震が起こる

 地殻は二層構造になっています。橄欖(カンラン)岩という硬度の高い岩盤と玄武岩という少し硬度の低い岩盤とから成り立っています。陸上部分には花崗岩でできた第三の層がありますが、これは海洋部分には存在しないのが特徴です。花崗岩と玄武岩の境界はコンラッド不連続という地震の伝播速度が変化する地帯です。玄武岩と橄欖岩の境界はモホロビッチ不連続という地震伝播速度の変化地帯です。その下はマントルで、溶融マグマの海(マグマオーシャン)となっています。

 地震発生の ほんとうの原因は、地下内部のマグマから放出される熱によって、マグマに含まれている水や地下水が酸素と水素に分離すること、そして、マグマ内部に存在する水素と酸素が爆発して水に戻る ためなのです。

 地下深くにマグマ溜りがあります。その地下内部の水は、温度と圧力によって固体とも液体とも気体ともなる物質です。高温、高圧の地下では、熱水状態を超えると超臨界水となります。さらに温度が上昇すると、酸素と水素に熱解離します。多量の水素ガスを放出する。この限界の層を「解離層」と呼びます。

 解離層は通常は安定していますが、その解離度は、温度、圧力、触媒物質の存在によって変化します。一般的に、温度が高いほど、圧力が低いほど、解離度は高くなります。珪酸化合物の存在は触媒となるために解離度が高くなるようです。

 圧力の低下 ないし 周辺温度の上昇によって、解離層は上方に移動します。解離層が上昇してくると、マグマ溜りの内部では、解離した水素ガスと酸素ガスの混合気体(解離水)が蓄積されて、圧力が増大します。解離水の高圧力によって マグマは下がり、地殻の一部に疲労破壊が生じ、マイクロクラックが発生し、岩盤は破壊されて解離反応が進みます。

    2HO + 熱 ⇒ 2H + O   熱解離反応(吸熱反応)

 この解離反応は熱を奪う反応ですので、マグマ溜りの周辺温度は局部的に低下していきます。すぐに爆発が起こるわけではないが、今度は周囲からの熱が移動してきますので、周辺温度は元の温度に戻っていきます。そして、爆鳴気の爆発条件に達した時、着火し、「平衡破綻型」と呼ばれる爆発が起きます。爆鳴気の着火、すなわち地震の発生です。押し領域に爆発力が作用します。これが「地震の第一段階」です。第一段階は体積の増加です。

 爆発後は、混合気体が超臨界状態の結合水に戻ります。

    2H + O ⇒ 2HO + 熱   爆鳴気爆発(発熱反応)

 解離ガスの爆発条件が満たされ、爆鳴気爆発が起こる。爆発によって熱が放出される。これが「地震の第二段階」です。

 結合反応による圧力減のために、マグマ溜りは潰れます。ガスの体積が減少することによって減圧が起こるわけです。引き起こされた減圧のために、マグマは再度上昇してきます。

 押し領域には無数の大きなクラックが発生し、逆断層付近は特に大きな傷跡ができます。

 こうした二つのプロセスが短時間に起きているわけです。

地震後に再度の解離水発生

 再度上昇してきたマグマの熱、あるいは、結合反応によって放出された高熱は、再び、結合水の一部を解離させます。この解離水は、爆発によって発生した、大きなクラックの間隙をぬって、地上に噴出してきます。酸素ガスと水素ガスが混合した解離水は、地震前のように地殻の壁で上昇を阻止することが出来なくなっているのです。通常圧力のもとでは、高温の混合ガスは簡単に着火し、大火災を起こしてしまうのです。

 

押し引き現象

 地震時には、最初の動き(初動)が震源から離れる方向に動く「押し」と呼ばれる領域と、震源に向かうように動く「引き」と呼ばれる領域がほぼ同時に起こっていることが知られています。「押し引き分布」と言われている初動の分布のことです。

 押し領域は、水が酸素と水素に解離してできる混合ガスの高圧力のため、周囲の岩盤にひび割れを発生させ、ボイラーが爆発するときのような平衡破綻型爆発(地震の第一段階)を起こすために生じます。

 この爆発で圧力が低下すること、かつ、温度移動によって、解離ガスの爆発条件が満たされて爆鳴気爆発(地震の第二段階)を起こすために、引き領域が生じます。爆鳴気は元の水に戻ってしまうため結合して収縮を引き起こします。

 水素と酸素が引き起こす爆鳴気爆発というのはダイナマイトの爆発のようなものではない。体積が収縮する爆縮現象を伴うものです。

 現実には、複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられます。

 第一段階における爆発の方向は、マグマ溜まりに接続する火道の向きによって決まります。

 押し引き分布が円または楕円になるのが直下型の地震です。押し円錐の軸が垂直に近ければ、振動被害の激しい地震となります。直下型というのは、爆発の向きが上下方向に向いている地震のことです。震源の直上の地表では隆起現象が見られます。

 マグマ溜まりに接続する火道の向きが水平に近ければ水平爆発となります。

 震源が深く、押し円錐の軸が水平方向に近ければ、震源の直下でも直下型地震ではないため、振動被害は大きくありませんが、引き領域になり、震源に向かうように地盤の沈降が起きます。この爆縮は気体の体積が収縮することによります。地下のマグマ溜りが、水平で、かつ、巨大な大きさに成長していると、そこで起こる地震第一段階の爆鳴気爆発はマグマを左右方向に押し広げます。続いて起こる地震第二段階の結合収縮反応では、空になったマグマ溜りは潰されてしまいます。震源の上部にある引き領域は海底に沈降してしまうのです。「押し引き分布」は双曲線型となり、断層は正断層が出現します。このタイプの地震が大規模、かつ連続的に起これば、大陸規模での沈没現象もあり得るわけです。

 水平で震源が浅い場合は、水平のずれ現象となります。

 ところで、初動の押し引き分布は、爆発点(震源)の深度と爆発の方向(押し円錐の軸の方向)によって変化します。

 四象限型は爆発点が浅く、軸が水平の場合に起こります。その実例が天竜川地震の分布です。

 双曲線型は爆発点が深く、軸が水平の場合に起こります。関東大震災の場合は少し双曲線型が変形しています。軸が水平ではなくて、傾いていることを示しています。

 三浦半島、房総半島のほかにも丹沢あたりに押し領域がみられます。関東大震災について、相模湾が震源ですが、東京にあれだけの被害をもたらしたのは、押し引きの境界近辺に出来る断層から、可燃ガスが噴出し、火災を引き起こしたからだと想定されます。

 東日本大震災は直下型に近いものでした。震源での爆発は上向きでして、押し領域で大きな津波が起きました。震央を離れた沿岸一帯は引き領域になったため、震源に向かうように地盤の沈降が起きました。震源での爆発によって発生する押し領域は、押し円錐の軸が傾斜しているので海底に出現する押し領域は楕円状になります。楕円状の外部は全て引き領域になりますから、津波の被害を受けた東北の沿岸地方は引き領域となり、震源に向かって移動します。したがって、東に向かって移動し、沈降現象を伴ったと思われます。

 震源に近い宮城県東部の牡鹿半島では、陸地が東側に水平に5.2メートル動く地殻変動があり、沈降も1.1メートルありました。

 また、内陸側は沈降した。この沈降によって津波の浸水域が拡大しました。

 スマトラ沖地震のように、複数の地震が短期間に連鎖的に発生する連鎖震源になっていると考えられますので、津波を発生させた海底地盤の隆起は、沿岸に沿った方向に延びていることが推定されます。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させた原因です。

 津波被害を受けた東北地方の沿岸は、いずれも地盤の沈降が起きて、海水が引かない状況が起きています。

 幸福の科学の霊査によると、ノストラダムスが、1998年に太平洋岸の一部の沈没を予言しておりました。時期は遅れ、規模は小さいが、今回の事を言っておられたのではないかと思います。

 1596年に(別府湾で)起きた地震では、瓜生島・久光島が海底に沈没しました。

 高知湾では、黒田郡と呼ばれた広大な土地が白鳳年間(673~697)に沈没しています。

 これらでは、爆発の方向が水平であったために、鉛直方向が引き領域に入って海没したと考えられます。

 爆発の方向が斜めになっていると、地表での震動被害はそれほど大きくなりませんが、隆起する部分と沈降する部分が現れます。スマトラ沖地震などの場合では、隆起と沈降の両者が現れました。スマトラ沖地震では、津波を発生させた海底地盤の隆起は沿岸に沿った方向に延びた。この海底地盤の隆起が津波の第一波が「押し波」となり、巨大津波を発生させました。爆発は震源付近のマグマ溜りの形状によって左右されるのですが、傾斜が急であるので、押し領域は片方にしか現れません。震源における大爆発(爆縮)によって、インド側に押し領域が発生し、海底地盤を隆起させたと考えられます。一方、タイ側には引き領域が発生し、海底地盤を沈降させたものと考えられます。

 

余震

 余震といわれるのは、震源付近にあるマグマ溜り内部で、酸素と水素の解離ガスが結合と解離を繰り返すことによる現象です。

 解離する度合いは圧力の低下と温度上昇で決まります。安定していた領域に変動が起こって、結合水が高い解離度の領域にはいりますと、解離ガスが発生し、貯蔵されます。暫くのあいだは、解離という吸熱反応のために温度が低下していて、解離ガスは爆発しませんが、暫くして周囲から熱が移動してきますと、温度が上昇してきて、解離水に着火し、地震が起こります。

 爆発後、解離水は結合水に戻ります。この一連のサイクルが生じているのが余震の原因だと思われます。

   2HO + 熱 ⇔ 2H + O

 余震は、その場の熱と圧力関係に見合った解離度になって安定するまで、繰り返し起こることになります。解離層が安定するまでは余震は止まりません。

 通常、余震は最初よりも小さくなっていきますが、解離ガスが大量に貯蔵されれば、余震のほうが大きな地震になることもあり得ます。

 

 ところで、地震は、地下に水素ガスが充満した結果起こるわけですが、ただ、水素ガスが増えただけではすぐに爆発(すなわち地震)は起こりません。地殻内部の密閉空間で水素爆発が起こるためには、水素と酸素の混合比が2;1になるという条件を満たさなければならないからです。

「温度の上昇」と「圧力の低下」

 爆発の直接の原因である解離ガスは、「温度の上昇」と地殻内部での「圧力の低下」によって発生します。

温度の上昇

 温度が上昇するのは、マグマ溜りの内部などでマグマが上昇してくる場合、又は、深部のマントル対流の中で渦流が発生して、局所的に上昇流が生まれるような場合です。浅発地震の多くは前者のマグマが上昇して起こる地震、深発地震は後者の渦流による地震と考えられます。

 毎日のように起こっている小さな地震は、マグマの移動に伴って起こる温度変化が解離ガスを発生させて、解離ガス⇒爆発⇒結合水を繰り返している現象です。

圧力の減少

 解離ガスの発生は、地殻内部にひび割れが出来る場合、あるいは潮汐力の関係で、マグマ溜りのマグマが急激にマントル内部に落下して圧力が低下する場合などが考えられます。

 たとえば、クラカトア島の大爆発では、圧力が減少して、島の下部に出来たと推定される空隙に大量の海水が落下して、高熱のマグマに接したために爆発が起きたと考えられます。島の下部に空隙が発生し、減圧したために解離ガスが発生しやすい条件が出来たわけです。

 石油や天然ガスを採掘するときに、急激に地下の圧力を減じると、その影響が採掘位置より下部に及び、そこの解離度を上昇させます。これは、地震を誘発する危険のある人為行為なのです。

 

浅発地震と深発地震

 震源の深さが60㎞より浅いものを「浅発地震」、60㎞~300㎞のものを「やや深発地震」、300㎞より深いものを「深発地震」とよんで区別されています。

 浅発地震は、いわゆる プレートの境界とされている海溝や海嶺近辺に集中的に起こっている。こうした場所は、地殻の下を流れるマントル対流の沈降・上昇する場所で、解離度が変化しやすい不安定な場所だと思われます。

 浅発地震は、マグマオーシャンから上がってきたマグマの通路、マグマ溜り、などで解離爆発を起こしているのです。

 海溝や海嶺部分では、マントルの移動が上下方向であるため、移動に伴って圧力と温度が大きく変化することで、解離ガスを蓄積しやすいのです。

 海嶺とは、海底にみられる山脈のことで、地殻の下部でマントル対流が上昇している場所です。マグマが出てくる火山のような場所になっています。

 海溝とは海底にある深い溝のこと。水深が6,000m以上のものを呼びます。

 海溝型といわれる海域部での浅い地震は、大量の水を供給されるために、地球内部にある無限とも言える熱エネルギーとからんで巨大地震を引き起こすのです。

 海溝付近で起きる巨大地震は、海底下の地殻内部で起きる亀裂の発生を主因とする「圧力低下」が原因の解離現象です。

 海溝付近では、陸側の地殻は厚く、海側は薄いので、この部分では潮汐力の繰り返し作用によって生じる疲労破壊が起こりやすい場所になります。

 地殻は玄武岩と橄欖岩との二層構造になっている。その下には溶融マグマであるマントルがある。

 地殻は固体であり、卵の殻のような球状シェル構造でマントル物質をその内部に包んでいる。

 浮体構造ではないから、つまり、球状のシェル構造であるから、その上部にある海水だけが潮汐力に応じて移動し、潮汐現象が見られる。

 解離水の含有量が解離能力を超えるような地点まで上昇すると、結合反応、すなわち地震が起こるようになります。これは、海嶺下部でマントル中の解離水が結合水に転換し、新たに水が誕生することを意味し、この水がブラックスモークを湧出させています。海嶺部では鉱物を溶かし込んだ真っ黒の高熱水が海底から噴出しています。噴出水は地震によって出来る結合水です。溶け込んだ鉱物が析出すると、煙突状のチムニーと呼ばれる形状を作ります。

 ほとんどの地震は100㎞以内の地殻内部で起きています。

 

 深発地震は、熔融しているマントルの対流によって、水の解離度が変化するために起きる爆発であると考えます。地殻内部ではなく、熔融マントル内での爆発です。

 深発地震は、地上近辺で起こる地震にくらべると、水がすでに内部に存在する地震、つまり内部供給型地震であることや、高圧下であるために、地上近辺の外部供給型地震よりも規模が小さくなります。

 深発地震は、地殻の下、マントル内で解離爆発が起こるが、その地震波が橄欖岩で出来た高速伝播媒体(地殻の低層に当たる部分)の内部を伝播していく地震です。

 深度600kmというような、地球深部の熔融マントル内で起きた解離ガスの爆発(深発地震)震動が地殻第二層を通って伝播される。
 震央で無感になるのは、地殻第一層の柔らかい岩盤(花崗岩、玄武岩で構成される)が厚く、震動を吸収するからだと思います。

 海底や内陸部の地殻の下を対流する液体マグマは、圧力と温度の変化が乏しく、解離度が一定している為に解離ガスの蓄積が起こらない。

 地球深部からマントルを伝播してくる地震波は、地殻底部の緻密なカンラン岩まで達すると、さらにその中を伝わり遠方まで達しますが、垂直方向には玄武岩や花崗岩があるために、細かな震動が吸収され無感地震になることが多い。

 なぜ、地殻の上部(20㎞)に水平方向の爆発が多く、深部(40㎞)に垂直方向の爆発が起きやすくなるのか。地震が起きるのは、マグマが流れる通路が、毛細血管のように配列されていて、その配管内部、つまりマグマ流路にできる「マグマ溜り」で解離水の爆発が起きるからです。ただ、浅い場所でも垂直方向の爆発が起こる。それが直下型地震というものです。

 マグマ溜りが存在しない深発地震や小規模の地震というのは、第一段階が ゆっくりとした反応で、爆発は起こらず、第二段階の爆鳴気爆縮のみという地震ではないかと考えられます。

 深発地震は(100㎞から700㎞の間で起こる)対流マントルの中で解離と結合の反応を繰り返しているものと考えられます。結合水がすべて解離水になるまで地震が続きます。したがって、700kmというような深部まで地震が起こりうるのです。

 

 地球深部(700kmより深い場所)において、マントル物質は、結合水の状態では存在せず、100%解離水(酸素と水素の混合ガス)として存在しています。解離度が100%になったところが地震発生が無くなる領域なのです。

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