慢性閉塞性肺疾患(COPD)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、慢性気管支炎や肺気腫などにより慢性的に気道が閉塞し肺への空気の流れが悪くなる病気の総称です。
COPDの症状
COPDの症状には慢性気管支炎、慢性的な咳と喀痰、喘息様症状、呼吸困難などがあります。 呼吸困難の度合いにはフレッチャー・ヒュー・ジョーンズの分類というものがあります。
COPDは気管支や肺などに障害が生じる病気で、その最大の原因はタバコです。
COPDのもっとも代表的な症状は息切れです。
そのほかには、咳や痰が頻繁にでることも病気発見の一つの目安です。ときには、ヒューヒュー、ゼイゼイといった喘鳴がでることがあります。
COPDの治療
COPDの治療にはいくつか方法がありますが、薬物療法など医師の判断で行う治療のほかにも、患者さん主導で行う治療があります。
患者さん主導で行う治療
禁煙
最初に行うべきことは禁煙です。本数を減らしたり、ニコチンの少ないタバコに変更したりするのではなく、完全禁煙こそが必要です。
運動療法
からだを動かすと息切れがする状況では運動を敬遠したくなりますが、運動不足は体力を低下させ、症状が悪化することもあります。ウオーキングなど無理のない範囲で運動をすることが大切です。運動前にはストレッチなど準備体操をしましょう。また、ウオーキング中に具合が悪くなったときの対処として気管支拡張薬を携帯していると安心でしょう。
栄養管理
COPDの方は栄養と水分の摂取に配慮するようにしましょう。
肥満傾向にある人は適正体重になるように食事に気をつけましょう。おなかに脂肪がつくと横隔膜の動きを悪くして、スムーズに呼吸することが難しくなることがあります。呼吸が効率よくできないと体内に二酸化炭素がたまりやすくなり、酸欠状態になります。このような状態になると息苦しさだけではなく、心臓へも負担がかかります。
一方、やせ気味の人では、呼吸をするだけで体力を消耗し、ますます体力が低下します。COPDの人が風邪やインフルエンザにかかると、ほかの人よりも重症化しやすいので、感染疾患の予防という観点からも、しっかりと必要な栄養を摂取し、体力を落とさないようにしましょう。
また、COPDは痰が気管支にからみやすくなります。痰を出しやすくするために、水分を多めに飲むようにしましょう。
医師の指導を守って行う治療
薬物療法
COPDの治療薬にはいくつかのタイプがあります。もっともよく使われる薬は気管支拡張薬という気管支を広げることで、空気の通りをよくする薬です。スポーツなどからだを動かす前に使うことで、息切れなく運動することができます。日常的に息切れがある場合は、長時間作用が持続する薬を使います。
そのほか、咳を鎮めたり痰を切れやすくしたりする作用の薬、気管支の炎症を鎮める薬、気管支の細菌を殺し感染を防ぐ薬などがあります。
いずれの薬を使用する場合も医師の指導を守ってください。
外科手術
内科的な治療で改善がみられず、十分な日常生活が送れない場合、手術という選択肢もあります。
酸素療法
内科的治療を行っても低酸素血症が改善されない場合は、酸素療法を開始します。酸素ボンベから専用のチューブを鼻に通して酸素を吸入します。最近の液体酸素はコンパクトになり、外出する際も以前より負担にならないようになってきました。酸素療法を行うことで、職場復帰を果たしている人もいます。
障害年金のことは『大分別府障害年金サポートセンター』の 伊﨑社会保険労務士 にお任せください。 こちらへ