ドラッカーが予言 「資本主義」から「智慧の時代」への転換

 「資本主義が行きづまっている」という声がわかに増えてきた。経営学者のピーター・ドラッカーは、生前、「21世紀は資本の時代から智慧の時代になる」と予言していた。今まさに その転換期にある。

 そもそも、資本主義とはどういう経済なのか。そして、「智慧の時代」とはどういうことなのか。

 ドラッカーは、1970年くらいから「20世紀は資本の時代だった。21世紀は、智慧の時代になる」と予言していました。現在、まさしくその通りの現象が起きています。

 

20世紀、事業を起こすには資本が必要だった

 19世紀後半から20世紀にかけては、戦争が何度も起こったこともあり、鉄道や通信設備などの「社会インフラ」が必要とされていました。そのため、産業の中心は鉄鋼業などでした。そうした事業では、巨大な工場や機械が必要です。おのずと こうした設備投資をするための「資本」を持っている人が主役となる経済になります。

 小さなビジネスで資本をつくらなければ、大きな事業には参入できなかったわけです。例えば、お金持ちになる人たちは、小さな仕事でお金を貯めて、それを鉄道業や鉄鋼業など、資本が必要なビジネスに投下して成功しました。

 

智慧ひとつで世界企業が生まれている

 しかし、近年、「社会インフラ」はある程度整備され、物余りの時代に入ってきました。鉄鋼などの需要も減り、ただ資本があるだけでは お金が儲けられなくなりつつあります。

 では、現在世界中で大きく伸びている企業はどこか。思い浮かぶのは、グーグルやフェイスブック、ヤフーなどの企業です。これらの会社には、工場は必要ないので、ほとんど資本がかかりません。必要なのは智慧です。グーグルもマイクロソフトも、最初のビジネスモデルのままで、経営者は世界一の金持ちになっています。フェイスブックの創業者マーク・ザッカーバーグも、大学時代、自分の寮で考え出した「コンセプト」から全ての事業を始め、そのままのビジネスモデルで 現在まで来ています。

 

智慧に資本が寄り添う時代

 今までの資本の時代では、智慧ある人が、資本を持つ人に雇われていました。資本がないと、どんなに頭がよくても、大きな仕事はできませんでした。

 その資本が、今は世界中で有り余っています。紙幣は、中央銀行がいくらでも刷れます。日銀も、「量的金融緩和」と言って、今日も大量のお金をつくっています。

 資本を持っている人ではなく、自分たちの資本を高速で回転させるような智慧を持っている人に、多くのお金が払われる時代になりつつある。

 ドラッカーの本には「頭脳労働者が活躍するようになる」と書いてあります。「頭脳労働者」とは、ただ単に事務仕事を行うホワイトカラーとは違います。智慧を出す人のことです。その一番の典型は経営者ということでしょう。

参考

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