エール・フランス・カンパニー・ナショナル・デ・トランスポール・ザエリアン事件 東京地方裁判所(昭和59年1月27日)

(分類)

 解雇  休職

 (概要)

1.フランス会社による日本営業所勤務の日本人被傭者の解雇について、日本法によつて判断したとみられる事例。

2.
(1) 私傷病療養のための欠勤が一定期間を過ぎた場合には「退職とみなされる」旨の自然退職の規定を、病気休職期間満了時に傷病治癒を理由に復職を申出た従業員の復職を拒否する場合に、適用解釈するにあたっては、使用者において当該従業員が復職することを容認しえない事由を主張立証することを要する。

(2) 病気休職期間満了時に労働者が復職を申出た場合に、原職以外の他の業務を行わせながら徐々に通常業務に服させていくことも考慮すべきであるとして、会社の産業医師の原職復帰が不可能との判断に従い自然退職扱としたことが、無効とされた事例。

3.フランス会社による日本営業所勤務の日本人被傭者の解雇について、日本法によつて判断したとみられる事例。

(判例集・解説)

 判例時報1106号147頁  労働判例423号23頁  労働経済判例速報1177号9頁

 

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