羽後銀行(北都銀行)事件 最高裁第3小(平成12.9.12)

(分類)

 労働時間  休日  不利益変更

 

(概要)

 週休二日制の導入の代わりに、週初めと毎月25日以降の平日の労働時間を1時間延長する就業規則の変更は、これに同意しない従業員には適用されないとして、時間外手当の減額分の支給を求めた事件。

 就業規則の変更が従業員にとって不利益な部分を含むことを認めつつ、「年間の所定労働時間が減少して時間当たりの基本賃金額が増加し、しかも、連続した休日の日数が増加することからすれば、平日の労働時間の延長による不利益及びこれに伴いある程度は生ずるであろうことが予想される時間外勤務手当の減収を考慮しても、被上告人らが本件就業規則変更により被る実質的不利益は、全体的にみれば必ずしも大きいものではないというのが相当である」また、「他の金融機関と同じ程度の競争力を維持するためにも、就業規則変更の必要性があるということができる」等として、「本件就業規則変更は、右不利益を被上告人らに法的に受忍させることもやむを得ない程度の必要性のある合理的内容のものであると認めるのが相当である」とするもの。

(関係法令)

 労働基準法

 (判例集・解説)

 労判788・23  

(関連判例)

 秋北バス事件 最高裁大(昭和43・12・25) 
 第四銀行事件 最高裁第2小(平成9・2・28) 
 函館信用金庫事件 最高裁第2小(平成12.9.22)
 福岡雙葉学園事件 最高裁第3小(平成19.12.18)  

 

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