NTT年休事件 最高裁第2小(平成12・3・31)

(分類)

 不当労働行為  年休

(概要)

 訓練期間中に1日の年次有給休暇((注)当初組合休暇を請求したが、本件訓練期間中は組合休暇を認めることはできないとされたため、年休を請求したもの)を請求した従業員が会社から時期変更権の行使を受けたのに、当日の訓練を欠席し、無断欠勤を理由に就業規則所定の懲戒処分であるけん責処分を受け、同処分を受けたことを理由に就業規則に基づいて職能賃金の4分の2を減じられ、さらに当日分の賃金を削減されたことにつき、処分の無効確認及び減額分の賃金の支払いを求める事件。

 欠席した講義が自習可能であること、本人が普通以上の成績で訓練を終了していることから、1日の年休を取得することが訓練の目的を困難にするとまで認めることはできないとして処分を無効とした原審に対して、「時期変更権を行使するか否かを決定するに際して、右自習がされることを前提とすることができない」、「本件訓練をおおむね普通以上の評価をもって終了したことも、時期変更権行使の時点では上告人の予見し得ない事情にすぎない」等とし、「欠席した講義において修得することが予定されていた知識、技能をあらかじめ有していたと認められるか否かなどの点についた更に審理」する必要があるとして原審を破棄差し戻すもの。

 時期変更権行使の要件があるとしても、「時期変更権の行使が不当労働行為に当たるか否か」、「定期昇給に係る不利益を伴うけん責処分を行うことが懲戒権の濫用に当たらないか否かなどについても、審理判断させる必要がある」とするもの。

  平成14年6月25日、最高裁第3小法廷は、原判決を取り消して原告の請求を棄却した差戻し控訴審判決(平成13年11月28日東京高裁判決)を維持した

(関係法令)

 労働基準法  労働組合法

(判例集・解説)

 労判781・18  

(関連判例)

 時事通信社事件 最高裁第3小(平成4・6・23)

 白石営林署事件 最高裁第2小(昭和48・3・2)  

 富里商事事件 最高裁第3小(平成10・7・14)  

 

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