香川県職員退職条例事件 最高裁第3小(平成12.12.19)

(分類)

 退職金  懲戒

(概要)

 禁固以上の刑に処せられたため、地方公務員法28条4項の規定により失職した者に対して、一般の退職手当を支給しない旨を定めた条例は、「禁固以上の刑に処せられた者は、その者の公務のみならず当該地方公共団体の公務一般に対する住民の信頼を損なう行為をしたものであるから、勤続報償の対象となるだけの公への貢献を行わなかったものとみなして、一般の退職手当を支給しないものとすることにより、退職手当制度の適正かつ円滑な実施を維持し、もって公務に対する住民の信頼を確保することを目的としているものである。」として、「必要かつ合理的なものというべきであって、地方公務員を私企業労働者と比べて不当に差別したものとはいえない。」として、憲法に違反しないとするもの。

(関係法令)

 地方公務員法

 (判例集・解説)

 判時1737・141  労判802・5 

(関連判例)

 三晃社事件 最高裁第2小(昭和52・8・9) 
 小倉電話局事件 最高裁第3小(昭和43・3・12)

 

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