東京メディカル・サービス事件 東京地方裁判所(平成3年4月8日)

(分類)

 懲戒

(概要)

1.Y社の経理部長であるXが他方でA社の代表取締役としてY社の取引先と取引をしていたことがY社側の知るところとなり、釈明を求められたにもかかわらず出勤せず、鍵等の提出命令にも応じなかったことを理由とする懲戒解雇(6月27日)が有効とされた事例。

2.右の事情の下においては、
[1]月給制(日給月給制ではない)が適用になるXであっても、解雇された月については、ノーワークノーペイの原則により未払賃金は取得できない、
[2]6月賞与につきその査定期間において勤務しても、Y社の具体的支給決定がなければ具体的賞与請求権は発生しない、
[3]懲戒解雇が有効である場合であるから退職金請求権も発生しない、
などとされた事例。

3.Y社の、Xの職務専念義務、忠実義務違反を理由とするA社およびXへの損害賠償請求につき、損害発生の事実を確定できないとして棄却した事例。

(判例集・解説)

 労働判例590号45頁  労働経済判例速報1427号13頁

 

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