ジストニア

 ジストニアは、脳(主に大脳基底核)や神経系統の何らかの障害により、持続的または不随意的に筋肉が収縮したり固くなったりする難治性の疾患です。
・持続的または不随意的に筋肉が収縮したり固くなったりすることをジストニア運動といい、ジストニア運動を伴う疾患をジストニアと呼んでいます。
・筋肉が自分の意思通りに動かなくなり、異常な動作や姿勢になります。
・重度の場合は継続的に、軽度の場合でも平常な装いを強いるほど肉体的に大変つらい状態となり、それにより精神的苦痛も伴います。
・発病後の早い段階においては特に、ストレスや情緒により悪化、緩和の何れの方向へも影響することがあります。
・体のどこかへ触れたり、意識した姿勢をとることで、一時的に症状が軽減することがあります。
・知能が侵されることはありません。視力、聴力など感覚機能に障害が起きることもありません。生命に関わる疾患でもありません。

ジストニアの分類

部位別には
・全身性ジストニア  主に幼少期から発症する
・局所性ジストニア  痙性斜頸、眼瞼痙攣、書痙、痙攣性発声障害など
・分節性ジストニア  局所性ジストニアが隣接領域に波及する
に分類されます。

原因別には
・特発性ジストニア  原因不明の原発性(遺伝子異常を含む)
・症候性ジストニア  原因が分かっているもの(二次性)、別の疾患やケガが元になっているもの
に分類されます。

発症年齢別には
・20歳前  小児期から発症する全身性ジストニア
・20歳後  成人した後に発症する局所性ジストニア
に分類されます。

ジストニアの病因
・特発性ジストニアの場合、病理学的研究では脳に明確な異常は認められていません。
・他の疾患の後遺症として二次的に起こる場合、MRIやCTの検査により、大脳基底核の中(特に淡蒼球)に病変が見つかったり、病理学的変化があることがあります。
・二次性ジストニアにおいて病変が大脳基底核にあるので、特発性ジストニアにおいても脳の同じ部分が侵されるものと考えられますが、いまだよくわかっていません。

主な治療法

  内服療法
 ボツリヌス毒素療法
 外科的治療法
  ・筋切除法
  ・甲状軟骨形成2型
  ・定位脳手術
  ・選択的末梢神経遮断術
 バイオフィードバック療法
 Muscle Afferent Block(MAB)療法
 経頭蓋磁気刺激 (transcranial magnetic stimulation; TMS)鍼治療

 ジストニア症状により就労が困難なため、患者自身が障害者という認識で身体障害者手帳・障害年金の申請をしても、ジストニア症状に該当する障害規定がなく、歩行困難な一部の患者を除き、障害者と容易に認定されにくいようです。

 

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