難治性貧血群(再生不良性貧血、溶血性貧血群等)

 難治性貧血とは再生不良性貧血、赤芽球癆(せきがきゅうろう)、不応性貧血などの特発性造血障害を指しています。

主な疾患
 ・再生不良性貧血
 ・赤芽球癆
 ・不応性貧血(骨髄異形成症候群)
 ・発作性夜間ヘモグロビン尿症
 ・自己免疫性溶血性貧血
 ・骨髄線維症
 ・先天性骨髄不全症候群
       Fanconi貧血(ファンコニー貧血)
       先天性角化不全症
       先天性赤芽球癆(Diamond-Blackfan貧血)
       先天性赤血球異形成貧血(Congenital dyserythropoietic anemia)
       遺伝性鉄芽球性貧血

   再生不良性貧血は血液中の白血球、赤血球、血小板のすべてが減少する疾患です。この状態を汎血球減少症と呼びます。重症度が低い場合には、貧血と血小板減少だけがあり、白血球数は正常近くに保たれていることもあります。白血球には好中球、リンパ球、単球などがあり、再生不良性貧血で減少するのは主に好中球です。好中球は私達の体を細菌感染から守る重要な働きをしています。 これらの血球は骨髄で作られます。本症で骨髄を調べると骨髄組織は多くの場合脂肪に置き換わっており、血球が作られていません。そのために貧血症状、感染による発熱、出血などが起こります。

 臨床調査個人票による調査では、2004年~2012年の9年間の罹患数は約9,500(年間約1,000人)、罹患率は8.2(/100万人年)とされています。

 罹患率の性比(女/男)は1.16で、男女とも10~20歳代と70~80歳代にピークがあります。

治療法

A)原因をさけること

 薬剤や化学物質が原因として疑われる場合はそれらをさける必要があります。ただし、実際には再生不良性貧血との因果関係がはっきりしている薬剤はごく少数であり、それらは既に販売が中止されています。

B)治療法の種類

 治療法としては、1.免疫抑制療法、2.骨髄移植、3.蛋白同化ステロイド療法、4.支持療法があります。

 特発性でも二次性でも、いったん発症すると治療は同じです。 免疫抑制療法とは、造血幹細胞を傷害しているリンパ球を抑えて造血を回復させる治療法です。抗胸腺細胞グロブリン(英語の頭文字をとってATGあるいはALGとも呼ばれています)とシクロスポリンいう薬が使われます。 骨髄移植は、患者さんの骨髄細胞を他の人の正常な骨髄細胞と取り換える治療法です。HLAという白血球の型のあった兄弟姉妹あるいは骨髄バンクの骨髄提供者から骨髄細胞をもらい点滴します。最近では臍帯血移植も行われています。 蛋白同化ステロイドは腎臓に作用し、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンというホルモンを出させるとともに、造血幹細胞に直接作用して増殖を促すと考えられています。

 

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