頭部外傷または音響外傷による内耳障害

 病気以外にも、誰でも起こり得る原因の一つに「外傷による難聴」があります。交通事故やスポーツ中のケガなどにより頭を強く打ち内耳しんとうを起こした場合などに発症するのが「頭部外傷による内耳障害」です。近くで爆発やスピーカー事故などが起こり、瞬間的に大音響を聞かされたことにより、内耳の蝸牛がダメージを受けて難聴が生じるのが「音響外傷による内耳障害」です。

 どちらも耳鳴りや耳の痛み、聴力の低下といった症状が現れることが多く、早期に治療を行えば回復が期待できますが、放っておくと悪化してしまうこともあります。

 外傷後聴覚障害には大きく次のように分類されます。

内耳震盪(ないじしんとう)

 頭部外傷による難聴の原因としてもっとも多く、受傷後、脳、側頭骨、鼓膜、中耳にレントゲン検査、CT検査などの諸検査で異常がないにもかかわらず難聴(程度はさまざま)、時に耳鳴り・平衡感覚の障害が出ます。

 

耳小骨転位(じしょうこつてんい)

 耳小骨の連結に異常が出たり、連結がはずれてしまったりしたりした状態。内耳震盪を合併していることも多いです。耳小骨周辺に出血などを伴うことも多く、受傷後の早期の診断は容易ではありませんので初診日などに注意が必要です。

  外リンパ漏(がいりんぱろう) 蝸牛窓(かぎゅうそう)、前庭窓(ぜんていそう)が破裂して外リンパ液が中耳に流れ出るものです。

 

側頭骨骨折(そくとうこつこっせつ)

 側頭部を構成する骨の骨折で、外耳、中耳、内耳などにも外傷があることも多く、また、顔面神経麻痺が生じることも比較的多いです。反対側の耳の内耳震盪を合併することもあります。

 

後迷路性難聴(こうめいろせいなんちょう)

 迷路とは内耳を指します。後迷路とは、内耳より奥、という意味です。聴神経から脳に至る聴覚伝導路のいずれかが障害された難聴をさします。

 

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