骨肉腫

 骨肉腫代表的な骨の悪性腫瘍です。腫瘍細胞が骨組織を作るのを特徴とします。原発性骨悪性腫瘍のなかで最も多く、全国で年間約200人の新しい患者さんが病院を訪れます。10代に約半数、5〜24歳までに3分の2の患者さんが発症するなど、盛んに運動をしている活動性の高い少年期に発病します。
 部位では、とくに膝関節や肩関節に近いところから発生します。放置すると腫瘍の増大に伴って、腫瘍細胞が主に肺に到達して腫瘤(しゅりゅう)を作ります。このように離れた臓器などに悪性の腫瘍細胞が移ってしまうことを転移と呼び、肺に転移したものを肺転移と呼びます。 

原因
 はっきりした原因はわかりません。

症状の現れ方
 持続する痛みで発症します。初期の痛みは激しいものではなく、スポーツ活動をしている年代なので、筋肉痛として放っておかれることがあり、注意が必要です。徐々に痛みが悪くなるような時には、整形外科を受診してください。

治療の方法
 できるだけ小さい切開で組織の一部を採取して病理組織診断をします。診断が確定したらできるだけ早く化学療法(抗がん薬)を開始します。痛みや血液検査、画像検査によって化学療法の効果を判定し、それに合わせて手術を行います。
 手術では、腫瘍を正常の組織で包まれたまま切除します。できる限り手や足を残せるように手術を計画します。ただし、手や足を残すことが困難だと考えられた場合には、切断術が選択されます。手術後、傷が治るのを待って再び化学療法を行います。
 化学療法は白血球などの血液細胞の量を減らすので、1〜3週間の間隔をあけ、その回復を待って効果のある化学療法を半年〜1年程度、繰り返し続けます。化学療法終了後も、最低5年間はしっかりとした経過観察が必要です。

 なお、骨肉腫のなかにも典型的でないものがあります。骨のまわりを囲むように硬い腫瘤を作る骨肉腫は傍骨性骨肉腫と呼ばれ、予後のよいものです。

 

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