悪性高血圧
高血圧緊急症(悪性高血圧)は、以前から高血圧や他の病気の改善が出来ずに発症するケースです。重篤になり死亡するケースもあり、投薬や注射で降圧する必要があります。ただし、他の症状が重症の場合は合併症状が重症ケースもあり、手術も必要になります。予防は高血圧が疑われたら医師の指導で生活習慣や環境を改善することです。
悪性高血圧の症状
悪性高血圧は、非常に高い血圧になり、これを降圧しないと死亡することもある病気です。高くなった血圧の影響で頭痛から脳血流の増大で脳浮腫へと至ります。この症状は高血圧脳症と呼ばれ脳血流障害から発生します。
心肥大となり左心不全になります。さらに重症になると急性心筋梗塞で死亡します。悪性高血圧では臓器障害が起こり肝機能障害となります。さらに妊婦ではけいれんから高血圧となり、妊婦や胎児に影響があります。
悪性高血圧はどの症状も重篤で生死に影響するケースがほとんどで、発症した時にはこのような病気が進行中の比率が高いです。
原因
悪性高血圧は、遺伝因子や生活習慣の環境因子ですでに高血圧である患者が血圧コントロールが出来ずに発症するケースがあります。本能性高血圧の患者が体調異変に気付かず生活習慣を改善せずに過ごして悪化したり、高血圧治療が頓挫したりすることが原因にもなっています。
また、慢性腎不全から高血圧と合併して心血管疾患となり高血圧緊急症となるケースや、糸球体腎炎では尿として排出するリズムが高血圧が原因で崩れるとバランスが悪くなり、高血圧緊急症に至ります。腎血管性高血圧症は腎動脈が狭心されるので高血圧に至ります。これらの高血圧緊急症の前段階の病気を治療していないケースで発症・合併するのが原因となります。
治療法
悪性高血圧の治療は、血圧を下げる為の投薬や静脈注射をします。使用されるのは、ACE阻害薬やカルシウム拮抗薬やニトログリセリンを症状に合わせて投与・注入します。高血圧緊急症は合併症状によっては全く違う種類の投薬をします。腎動脈が狭い為に高血圧に陥っているケースは狭窄します。この際には、血管手術の経皮経管腎動脈形成術が実施される場合があります。
悪性高血圧の予防は、前段階の他の病気を発症しない為に、過度なストレス環境を改善することが必要です。職場や家庭の精神的なストレスなのか、食生活が乱れ摂取品目が少ないのかを、高血圧が疑われた段階で医師と問診しながら改善計画を練り、指示に従います。
障害年金制度では、単に高血圧というだけでは対象になりません。「悪性高血圧症」としていくつかの要件を満たす場合や、高血圧症障害の合併症である脳の障害、心疾患障害、腎疾患障害の有無とその程度を総合的に評価して障害認定されます。
悪性高血圧症は1級と認定します。
この場合において「悪性高血圧症」とは、次の条件を満たす場合をいいます。
ⅰ 高い拡張期性高血圧(通常最小血圧が120mmHg以上)
ⅱ 眼底所見で、Keith-Wahener分類Ⅲ群以上のもの
ⅲ 腎機能障害が急激に進行し、放置すれば腎不全にいたるもの
Ⅳ 全身症状の急激な悪化を示し、血圧、腎障害の増悪とともに、脳症状や心不全を多く伴うもの
「悪性高血圧」のように慢性腎不全と相当因果関係があると判断される場合は、悪性高血圧として初めて医師の診断を受けた日が初診日となりえます。
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