社会的治癒
社会的治癒とは、医療を行う必要がなくなって社会復帰していることを言います。
症状が安定して特段の療養の必要もなく、長期的に自覚症状や他覚症状に異常が見られず、通常の日常生活や労働ができている期間がある場合に「社会的的治癒」とされます。
ただし、通達では、「薬治下又は療養所内にいるときは、一般社会における労働に従事している状態にある場合」でも、治療の必要がありながら経済的理由により医療を受けない場合も社会的治癒とは認められないとされています。
起因する疾病があっても社会的治癒が認められる場合は、その後に初めて医師の診断を受けた日を初診日とします。
具体的には、以下の要件をすべて満たした場合は、社会的治癒と認められ、新たに発症したものとして取り扱われます。
① 症状が固定し、医療を行う必要がなくなったこと
② 長期にわたり自覚症状にも他覚症状にも病変や異常が認められないこと
③ 一定の期間、普通に生活または就労をしていること
内部障害では、上記通達に書かれてあるような状態が「おむね1年以上」続いた場合、結核や糖尿病、精神疾患では「3年くらい」続くと社会的治癒とみなされるようです。
「社会的治癒」は、概ね5年くらいの期間が妥当であると思われます。
社会的治癒が認められると、相当因果関係は消滅し それ以降に医療機関で診療を受けた場合、同一の傷病であっても、別の病気として取り扱います。
傷病の再発・継続
過去の傷病が治癒したのち再び同一傷病が発症した場合は、再発として過去の傷病とは別疾病とする。治癒したと認められない場合は、傷病が継続しており過去の傷病と同一傷病として取り扱います。
社会保険における治癒には、医学的治癒と社会的治癒の2つが有ります。医学的治癒は医師の判断になりますが、社会的治癒は日本年金機構が判断します。
医学的に治癒していないと認められる場合であっても、社会復帰(=社会的治癒)が認められる場合は、再度発症したものとし別疾病として取り扱います。
治癒について
社会保険における治癒とは、傷病が治った状態だけを指すのではありません。 次に掲げる場合も「治癒(=医学的治癒)」となります。
・傷病が治った訳ではないが、症状が安定(固定)した場合
・症状が良くなる見込みは無いが、悪くなる見込みも無い場合
・後遺症や器質的欠損が有っても、現状以上の治療効果が期待出来ない場合
社会的治癒が認められなかった場合は、その治癒した傷病について初めて医療機関で診療を受けた日が初診日となり、傷病再発(悪化)後の診療初日を初診日とすることは原則として出来ません。
同一の傷病であっても、いったん治癒すれば、再発後の傷病は新たな傷病となり、再発後に医者の診療を受けた日が初診日となります。
社会的治癒が認められると、それ以降に医療機関で診療を受けた場合同一の傷病であっても、別傷病として取り扱われます。
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