大腿骨頭壊死

 特発性大腿骨頭壊死は、血流の低下により大腿骨頭の一部が壊死に陥った状態のことを言います。壊死が起こりその部分が潰れることにより激しい痛みが生じます。それにより歩行などの動作が制限されます。

 発症の原因は特定できなくても、その誘因はステロイド剤の服用やアルコールの多飲が大きな割合を占めることが分かっています。ステロイド剤の服用については長期間服用した薬の総量よりも、一日の平均投与量が発症に影響しやすいと言われていますが、実際にはどの程度の量以上で発症しやすいとか、使用後どのくらいの期間で発症するのかということは確実には分かっていません。ただ、使用開始後半年から5年以内、特に1年から2年の間が発症の可能性が高いようです。ステロイド性の大腿骨頭壊死症の特徴としては両側に出やすい、壊死部分が広くて急速に進行することも多い、多発性骨壊死が多いことなどがあります。多発性とは骨壊死が大腿骨頭だけでなく膝や肩の関節にも発生するものをいいます。両側に発生する頻度は5割以上とも言われていますが、同時ではなく1年から2年の間に発症することが多いようです。

 なお、深酒はもちろんですが、タバコもその一因とする説がありますので、喫煙はやめた方がいいでしょう。   

 大腿骨頭壊死症も最初のうちは骨頭内部に壊死が発生するだけで、このまま治癒してしまうケースやほとんど進行しないままのケースもかなりあるそうです。しかし、進行した場合は骨頭に陥没ができて軟骨部分がせまくなり、ぎざぎざになった部分が当るので臼蓋(きゅうがい、関節の腰骨側)にも破壊が進み、変形性股関節症へと進みます。この陥没など骨頭の変形が見られるものが「大腿骨頭壊死症」と診断されます。

 ステロイド剤の服用治療をしていて、股関節に痛みや違和感を感じたり、自分で気づかなくても、最近歩き方が変だと言われるようなことがあったら、できるだけ早く検査施設の整った整形外科を受診することをお勧めします。

 治療は大きく分けて保存的治療と外科的治療があり、外科的治療にはいくつかの手術の方法があります。

 

 大腿骨骨頭壊死となった原因は様々ですが、その中でもステロイド大量投与によるもの、アルコールを大量摂取したことが原因となって発症することが多くある。

 アルコールを大量摂取したことが原因の場合、股関節あたりに痛みを感じ、それにより初めて医師の診察を受けた日が初診日となる。

 全身性エリテマトーデスや膠原病の治療過程においてステロイド大量投与の副作用により大腿骨骨頭部無腐蝕性壊死に至ったとき、ステロイド投与されるようになった日を「相当因果関係あり」として初診日とする。痛みを感じて初めて医師の診療を受けた日ではない。

 大腿骨頭壊死などにより人工骨頭を挿入置換した場合、3級とします。

 立つ、歩くなどの動作が著しく制限されるものについては、各々の状態に応じた障害等級の基準が設けています。

 

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