精神的な病 医療と宗教の融合

 厚生労働省は、2007年に日本人に多い「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」「糖尿病」を『4大疾病』に指定しました。ところが、2008年の調査で糖尿病237万人、がん152万人などに対し、精神疾患で通院や入院をしている人が323万人に上ることがわかったため、2011年7月に「精神疾患」を加えて『5大疾病』としました。

 うつ や認知症など「心の病」に苦しむ人が、医療機関にかかっている人だけで、がんの2倍以上いる。また、自殺者は近年年間3万人を超えているが、多くは何らかの精神疾患を抱えているとされる。

 現代医学は基本的に唯物論であり、心の本体である「魂」や「霊」のことがわからないので、精神疾患の原因究明や治療も十分にできていない。

 急増する「うつ」への簡単なアドバイスを挙げると、「自分をもっとほめてみよう」ということ。うつ の原因の一つは、自分に対する他人の評価が低いことにあります。

 幸福の科学大川隆法総裁は、著書『希望の法』で以下のように述べておられます。

「人があまりほめてくれないのならば、たまには自分で自分をほめたほうがいいのです。『頑張れ、頑張れ。いいぞ、いいぞ。いいところがあるぞ』という気持ちで、少しはほめたいものです。これは、うつ社会においては特に大事です。マイナスのイメージが強いときは、プラスの思いを出して、調整し、バランスをとることです」

 たまに落ち込んだときなど、自分の守護霊になったつもりで自分をほめる言葉を口にしたり、日記に書いて見返したりすると、ある意味で、他の誰の言葉よりも励まされ、不思議と心が楽になる。積極的な言葉が持つ言霊(ことだま)の力をぜひ試してみていただきたい。

参考

信仰心を持つ人は精神疾患の治療に効果が現れやすい

 ハーバード大学医学部付属マクリーン病院(精神科専門病院)の研究者たちは、1年間159人の患者の追跡調査を行った。まず、被験者の治療効果予測と信仰レベルを5段階に分け、治療の始めと終わりに、うつ、幸福感、自傷行為のレベルを測定した。

 その結果、信仰心がないか、わずかしかない患者は、信仰心が高い患者に比べて治療に反応しない人が2倍であった。また、30パーセント以上の人が特定の宗教に所属していないと答えたが、信仰心が中程度以上の場合には高い治療効果が見られた。

 これらの結果は、特定の宗教に関係なく、信仰心が中程度のレベルから高いレベルにある人たちには、信仰心がない人たちに比べて、精神疾患の治療効果に短期間で著しい改善が見られたと、学会誌「情動障害ジャーナル」に発表されました。

 マクリーン病院の臨床医のデビッド・ロスマリン氏は、「この研究結果は、治療とスピリチュアルな生活が密接な関係にあることがわかる重要なものだ。多くの人々の役に立つようこの研究がもっと大きなものとなることを望む」と語っておられます。

 宗教には病気を治す力があり、医学と協調・協力できる方向性があることを、この研究結果は示したと言えます。

 大川隆法総裁は、『心と体のほんとうの関係。』で以下のように説かれました。

「天上界には、『治癒の力、治癒の光』というものがあります。そういう光は、信仰心を持って素直に精進している人のところに降り注ぐのです」

 今回、精神医学において信仰の力が証明されたわけだが、同書で次のようにも語られた。

「『信じる力』を持つと、全細胞に善念が満ち、免疫力が上がる」その結果、「初期のガンぐらいであれば、すぐに治ってしまいます」

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 精神医療は、大きく分けて薬物療法と心理療法がある。心理療法は患者と向き合って長時間ケアしていくため医師の負担が大きい。手軽な薬物療法に頼りがちになる。しかし、人間の「心」を薬だけで治そうとするところに無理がある

 昔は医療が発達していなかったから、心の病気を治すのは主として宗教の役目であった。宗教的に見れば、心の病気のほとんどは「悪霊」という霊存在の作用によって起きるのです。

 現代は薬が発達しているが、薬で心の作用を麻痺させ、症状を治めたとしても、根本的にその人の心が変わらなければ、また悪霊はやってくる。かくして「おなじみさん」が憑いて、入退院を繰り返すことになるのです。

 現代の医師、特に精神科の医師ほど宗教を学ぶ必要があります。宗教的真理を学ぶことで、心に及ぼす霊的作用を知り、患者の心を正すように導くことと、薬の助けを両立することによって精神病や心の病を劇的に改善することができるのです。その証明としては、各種の宗教、特に幸福の科学において、「心の病」が治る事例が数えきれないほど起きていることを見れば分かります。

医療と宗教との融合こそ、現代人の心の病を減らす道です

 そして、心の病に陥った人や家族も、いたずらに宗教を忌避するのではなく、正しき宗教的真理を学び実践することが、薬物依存や廃人に至る悲劇から脱却し、幸福な人生へと転換する道であることを知るべきでしょう。

 日本の精神医療は投薬治療が主である。即効性はあるが、使い続けると止めにくくなるベンゾジアゼピン系睡眠薬の使用量は世界一で、アメリカの6倍になる。

 ただ、不眠症やうつ状態になる原因の多くは、仕事や対人関係の悩みなどストレスを解消できないところにある。現代の精神医療では悩みを解消できず、睡眠薬や精神安定剤で症状を抑えるにとどまっている。こうしたストレス・マネジメントは、一人ひとりの心のコントロールに関る分野であり、本来は宗教の守備範囲である。

 また、幻覚や幻聴を訴える患者についても、脳機能に障害があると受け止められ、精神薬によって症状の沈静化を目指すケースが多い。しかし、霊が見えたり、その声が聞こえたりすることが実際にあるのです。

 大川隆法総裁は、「病気と判定されているなかにも、いわゆる『霊障』に当たるものがかなりあることも現実です。これは、エクソシスト(悪魔祓い師)のところへ行くか、病院へ行くかの違いです」「やはり、真実をきっちり知っておいて、光のパワーによって治していくことも、同時にやらなければいけないと思います」と指摘している。

 悪霊に悩まされている患者に薬物投与だけしても、根本的な解決にはならない。

 患者が精神薬に依存しているのと同時に、精神医療自体が「薬物依存」している事態そのものが問題の根源にある。苦しむ人を救うために、医療は霊的な世界に心を開き、宗教と手を携える必要があります。

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