年金は大丈夫? これからの年金
「年金は毎年減らされてばかり」 年金の相談を受けると多くの方から、このまま年金は減らされて無くなってしまうのではないかという声を聞きます。そこで、「年金は大丈夫?」として、いろいろな角度から、今後の年金について探ってみたいと思います。
年金制度の導入
我が国の年金制度は、軍人恩給として、明治8年に海軍、明治9年に陸軍から始まった。拠出制ではなく、怪我や戦死をしても残された家族の心配はないようにという恩賞が趣旨でした。この制度が明治17年に「官吏恩給令」によって官吏に適用されるようになり、大正13年に恩給法によって一元化された。ただ、これらは官吏など一部の国民のためのものでした。その後、公務員の年金へと広がりました。
なお、恩給制度は昭和31年に共済年金に統合された。給付の面では今なお残っており、この給付は無拠出制でして、現在では「追加費用」と呼ばれ全額公共負担である。無拠出分(追加費用)だけで年間1兆7千億円の公費が投入されている。そこで、官民格差をなくすために、平成21年に国と地方共済の保険料率が統一され、平成30年に国と地方共済が、2029年に私学共済が厚生年金の保険料率である18.3%に統一されることになった。
民間労働者のための最初の公的年金制度の制定は、船員保険法(1939年(昭和14年))である。
公務員以外の勤め人も老後を迎えるので、一般労働者の定年後の生活保障として昭和17年に始まったのが「労働者年金保険」です。なお、1944年(昭和19年)に厚生年金保険と名称を改めている。
老齢における保険給付は「養老年金」と呼ばれ、対象は資格期間が20年以上ある人で55歳以上でした。
ところで、年金制度は、1942年(昭和17年)戦費調達のためにスタートしたのであって、決して国民のためではなかった。当初から純粋性が疑われる。制度設計には ナチス・ドイツを参考にした。ナチス・ドイツは、年金保険の金を利用してベルリンから八方に向けて戦時目的の自動車の高速道路、アウトバーンを作った。ヒットラー・ユーゲントなどに金をやってスポーツを奨励する。これが将来の戦力となったのです。
当時の厚生省年金課長は『厚生年金保険制度回顧録』で、「年金の掛金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ」と語っていた。トンデモ ないことです。
ここまで読んで不安になってきた方もおられるかもしれません。断っておきますが、不安を煽っているわけではありません。きちんとフォローしてあるので、最後まで読み切ってください。
戦時下で労働者を対象とするこの制度が、戦後の厚生年金制度に発展していきました。1961年に自営業者向けの国民年金ができ、現在の「国民皆年金」が実現しました。
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