そしゃく・嚥下機能の障害と等級

主な傷病

    上下顎欠損  下顎歯肉腫瘍  上顎腫瘍 舌腫瘍  口頭腫瘍  咽頭腫瘍
     嚥下障害

障害の程度

1級

 -

2級

・そしゃく・嚥下の機能を欠くもの

流動食以外は摂取できないもの、経口的に食物を摂取することができないもの、及び、経口的に食物を摂取することが極めて困難なもの(食餌が口からこぼれ出るため常に手、器物等でそれを防がなければならないもの、または、1日の大半を食事に費やさなければならない程度のもの)をいう。

3級

・そしゃくの機能に相当程度の障害を残すもの

経口摂取のみでは十分な栄養摂取ができないために、経管栄養の併用が必要あるいは摂取方法に著しい制限があるものをいう。(ゾンデ栄養の併用が必要なもの、または全粥または軟菜以外は摂取できない程度のもの)

障害手当金

・そしゃく・嚥下の機能に障害を残すもの

ある程度の常食は摂取できるが、そしゃく・嚥下が十分できないため、食事が制限される程度のものをいう。

 そしゃく・嚥下機能の障害は、歯、顎(顎関節も含む)、口腔(舌、口唇、硬口蓋、頬、そしゃく筋等)、咽頭、喉頭、食道等の器質的、機能的障害(外傷や手術による変形、障害も含む)により食物の摂取が困難なもの、あるいは誤嚥の危険が大きいものであるとされています。

  そしゃくとは、口の中に食べ物を入れ細かく噛み砕いて唾液を分泌させて消化しやすくし、嚥下とは、噛み砕いたものを、口の中から咽頭、食道を経て、胃へ送り込む一連の流れをいいます。この一連の動作に障害があると、飲食したものがしっかり噛み砕けなかったり、飲み込めないなどの障害が生じてきます。

 そしゃく・嚥下の障害は、歯の障害によっても起こることがあるが、その場合は治療を行って、それでもなお障害が生じる場合にその結果により認定を行います。

 食道の狭窄、下、航空、咽頭の異常等によって生じる嚥下の障害については、咀嚼機能の障害に準じて、すなわち、摂取し得る食物の内容によって認定を行います。例えば、舌に腫瘍(または炎症)ができて地元のクリニックを受診したとします。その後、腫瘍(炎症)が治らないため大学病院を紹介されて癌の告知を受けたとします。この場合には、因果関係がありますので、地元のクリニックでの初めての受診日が障害年金での初診日となります。

 食べ物を摂ることができなかったり、誤嚥する可能性が強い場合に認定対象となりますが、「そしゃく機能」の障害と「誤嚥」による障害が重複している方でも、「併合認定」の取り扱いはしないとされます。他の障害との併存の場合については併合認定される可能性は高いと思われます。そしゃく・嚥下機能の障害と言語障害一部は、口内癌(上顎癌、下顎癌)などで生じ、並存することが多い。この場合には、併合認定の扱いをします。

 

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