HIV感染症と障害等級

傷病

  ・ヒト免疫不全ウイルス感染症とその続発症による労働及び日常生活上の障害
  ・副作用等治療の結果として起こる労働及び日常生活上の障害

障害の程度

1級

・回復困難なヒト免疫不全ウイルス感染症及びその合併症の結果、生活が室内に制限されるか日常生活に全面的な介助を要するもの

・一般状態区分表のオに該当するもの

2級

・エイズの指標疾患や免疫不全に起因する疾患又は症状が発生するか、その既往が存在する結果、治療又は再発防止療法が必要で、日常生活が著しく制限されるもの

・一般状態区分表のウまたはエに該当するもの

3級

・エイズ指標疾患の有無にかかわらず、口腔カンジダ症等の免疫機能低下に関連した症状が持続するか繰り返す結果、治療又は再発防止療法が必要で、労働が制限されるもの

・一般状態区分表のイまたはウに該当するもの

障害手当金

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   一般状態区分表

区分

一 般 状 態

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの   (たとえば軽い家事、事務など)

歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 障害認定基準の詳細は こちら

 ヒト免疫不全ウイルス感染症及びその続発症によるか、又はヒト免疫不全ウイルス感染症に対する治療の結果によるかの原因の如何を問わず、視機能障害、四肢麻痺、精神・神経障害等の不可逆的な障害は、原疾患との併合認定により認定されます。

 ヒト免疫不全ウイルス感染症(エイズなど)による不可逆的障害(四肢麻痺・視機能障害・精神又は神経障害など)については、担当医にそれぞれの障害の部位毎の診断書様式第120号の1~6)に、傷病と障害の状態を記載いただいてください。

  続発症については、「その他障害用の診断書」(様式第120号の7)に記載することになります。

 新基準になって薬の副作用に関しては認定されなくなりました。そのため、CD4値が重要になりますが、薬の進歩により適切に治療を受けていればCD4値が回復しますので、HIVウィルスに感染しているだけでは認定されなくなりました。エイズを発症する程度でないと認定されません。

 ヒト免疫不全ウイルス感染症(エイズなど)による障害年金は、その特性を考慮したうえ、次に掲げる検査・臨床所見項目を総合的に評価して認定されます。

 障害年金1級~3級の全ての障害等級に対して、日常生活能力と労働能力の両方の制限度合いを評価して障害認定されます。。
 ・続発症(ヒト免疫不全ウイルス消耗症候群、日和見感染症など)の有無と程度  
 ・免疫機能低下状態の検査結果(CD4値、ウイルス-RNA定量値など)  
 ・治療状況(服薬状況と副作用の有無)。
 ・消化器症状の程度、出現頻度、持続時間、不明熱、倦怠感
 ・疲労感      など

 

障害年金のことは『大分別府障害年金サポートセンター』の 伊﨑社会保険労務士 にお任せください。