情意考課

 成果に至るまでの過程における就業姿勢や勤務態度の評価軸となるのが「情意(態度)評価」です。規律性や責任性などの姿勢や、積極性や協調性などのチームワークやリーダーシップを評価することで、経験や知識の浅い若手のうち、今後の成長が特に見込まれる従業員を評価することができます。業績(成績)考課や能力考課とは異なり、従業員の内面的な性質を評価する考課であり具体的な根拠を示すのが難しい評価軸であるため、評価者の主観が大きく影響する危険性をはらんでいます。情意(態度)考課において公平な評価を行うためには、人事考課者以外を参加させる360度評価制度(多面評価制度)を取り入れるのも効果的だと言えます。

 情意考課の基準は、等級定義や職能要件書に基づき、その期のはじめや期中に上司が部下に対して期待し要求したレベルです。
 一般的には、等級が同じであれば情意考課の基準も同じです。 情意考課は組織の一員としての自覚のことであり、仕事への取り組み姿勢態度などで判断します。 

 情意考課は取組姿勢・態度をみるものでして、期待通りで標準「B」です。
 3回手抜きをしたが、4回一生懸命したからそれで帳消しというわけにはいきません。手抜きがあれば、期待水準以下と判定せざるを得ません。

・規律性 

 規律性に関する期待通りは、いつも規則を守って欲しいです。したがって、いつも規則を守って「B」と判定できます。守ったから「A」ではありません。規律を守って当たり前ですから、規律性で「A」ということはありません。

・責任性

 責任性に関する期待通りも、いつも責任を持って一生懸命取り組んで欲しいものです。したがって、いつも一生懸命取り組んで「B」と判定できます。

・協調性

 協調性に関する期待通りは、いつも協調性を持って取り組んで欲しいのですが、自分の仕事を中途半端にしてまでということではありません。協力要請を断っても、自分の仕事が忙しい場合は「C」と判定はできません。この場合は、協調性に関しては不問です。協調性はあくまでも、自分の責任を果たした上で評価されます。

・積極性

 積極性は自ら進んで行う意欲のことで、+αの部分ですから、どの程度の+αを期待しているかが基準になります。

 

行動評価 に続く

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