ルネサンスの原動力はヘルメス思想?

 ルネサンスは、14~16世紀、イタリアから始まって、ヨーロッパ各国に広がった文化運動です。ルネサンスとは、フランス語で「復活」や「再生」という意味です。

 なぜルネサンスが注目されるかというと、封建社会とローマ・カトリック教会の抑圧により、貧しい文化しかなかった地域で、突然、芸術や文化、政治、経済、科学が、花開いたからです。これは、「量子的飛躍」といっていいような、次元が変わるような飛躍でした。

 芸術・文化分野では、ダンテの文学から始まり、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロの絵画、建築、彫刻などが代表的です。政治思想では、マキャベリが『君主論』を著し、科学分野でも、コペルニクスやガリレオによって物理学や天文学の研究が進みました。さらに、活版印刷が開発されたり、大航海時代も始まり、金融システムも発達し、宗教改革も起こりました。

 

ルネサンスの原動力はヘルメス思想?

 一般に、ルネサンスは、「ギリシャ、ローマの思想・文化が復活したために起こった」と解釈されています。キリスト教のカトリック教会は、長らく、ギリシャ、ローマの思想・文化の研究を禁止していましたが、その反動で、多くの人が「古代の英知を復活させよう」という取り組みを始めたのだとされました。

 ですが、ギリシャ、ローマの思想や文化の研究だけで、あれほど数多くの思想や文化が花開くとは考えられません。また、ギリシャの思想自体は、すでに12世紀には、アラビア世界を通じてヨーロッパ社会に復活済みだったのです。

参考

神秘・伝説 へ

「仏法真理」へ戻る