消費減税をして社会保障の財源は

 一部から「消費増税しないで社会保障の財源はどうするの? 大丈夫なの?」という声が聞こえてきます。「消費税を増税した分を、社会保障のサービスに充てる」という主張は、分かりやすいです。しかし、消費税を増税すると、実際は他の税収が減ってしまい、結果として、社会保障のサービスにとってマイナスになってしまいます。

 1997年に消費税を5%に引き上げて以降、「消費増税をすると、人々は消費を控えるようになり、景気が悪くなる。その結果、全体としての税収が減る」ということが、各種統計で明らかになっています。たとえ、消費増税分の税収が増えたとしても、逆に法人税や所得税などの税収が減り、全体としての税収が減るという結果になるでしょう。

 また、消費税は、所得が多い人も少ない人も、平等に負担しなければなりません。日常生活で使う食品や日用製品にも消費税はかかるため、所得が少ない人ほど、税の負担率が高くなります。そのため、「消費税は逆進性の高い税金」だと言われています。

 「社会保障のために消費増税する」にもかかわらず、消費増税することで、逆に中・低所得の家庭を苦しめることになるわけです。これでは、本末転倒ではないでしょうか。

 また、社会保障を理由にすれば、際限なく消費増税をすることにもなりかねません。

 消費減税をした方が、景気がよくなり、税収も上がります。税収が上がれば、それを社会保障の財源にもできます。幸福実現党が「減税こそ、最大の福祉」と訴えている通り、減税することが、私たちの社会保障を充実させることにつながるのです。各自が自由に使えるお金を増やした方が、社会福祉につながります。

 ところで、消費税の増税分はほとんど社会保障に使われていません。政府は「消費税率の引き上げ分は、全額、社会保障の充実と安定化に使われます」と主張していますが、どの税金をどんな用途に使うか細かく決まっているわけではありません。2015年の政府資料には、消費税率が5%から10%になり、税収が14兆円増えた場合(消費税は滞納率が高いので、計算通りの税収があるかは別として)、社会保障の充実に使うとしていたのは、そのうち約1%分の2.8兆円。大半は「後代の負担の付回しの軽減」などに使われることになっています。これは端的に言うと「財政赤字の穴埋めに使う」という意味です。おまけに社会保障給付費は、毎年2兆円ほど増えていますので、社会保障のあり方を見直さなければ、さらなる増税につながります。消費税を上げたら社会保障が安心になることはないのです。