将とは、智・信・仁・勇・厳なり
社会人にリーダーとして求められる5つの資質(要素)
『将とは、智・信・仁・勇・厳なり。』(第一章 計篇)
将軍とは、知謀、信義、仁慈、勇気、威厳などの器量を備える者である。
将軍に必要な素養は、知力、部下からの信頼、部下を思いやる心、勇気、部下から恐れられる威厳、この5つであると孫子は説いています。これは現代のリーダーにおいてもそのまま当てはまる条件です。「知力だけでなく勇気(実行力)が必要」「部下から恐れられるだけではなく、信頼が必要」。5つをバランスよく備えるリーダーでありたい。
・社会の情勢や求められる仕組みなど常に外にアンテナを向け(智)
・社会のルールを守り(厳)
・難しいプロジェクトや仕事にも前向きに挑戦し(勇)
・独りよがりな仕事、立場を利用しない(仁)
・事を肝に銘じて動いていれば社会からの信頼も受け入れてもらえる(信)。
部下や後輩がリーダーに求めていること
全体を見ること、先を見ることが出来細部まで配慮できる(智・仁)
リーダーは、常に上司とのやりとりや全体の進捗などを見る必要がある。そのため、部下の様子、上司との掛け合いなど、常に全体的な仕事のバランスを取りながら調整していかなければならない。
リーダーは、先を見る力を必要とし、仕事をどうやって成功にもっていくか、部下や後輩にも成功体験をさせてあげれるかを考えながら行動していく必要がある。そのためには、部下に成功するためのビジョンなどを解りやすく説明し、いかに仕事をうまく進めていくことが出来るかを考える事も必要になってくる。
部下との情報共有を大切にし、目標を共有し部下に成功体験、達成感・充実感を得てもらえるような事を考える必要がある。そのためには、部下のモチベーションなども把握しながら配慮をし仕事を進めていく必要がある。
リーダーが責任を取るという自覚を持つ(仁・勇・厳)
チームとして仕事を進めていくケースが多いと思います。リーダーは責任を取るという覚悟で動いていくことを求められます。失敗した時でもフォローをしてくれると、その部下からは信頼が厚くなります。その結果部下も「この人について行こう」となるのです。
しかし、失敗の責任を取らないようにと、ルールを厳しくしすぎたり、あまりにもチェックが厳しいと、仕事をしているメンバーも窮屈になってしまいます。そのため、進捗はある程度の期間ごとに行い、あとは「あなたに任せている。」というスタンスで挑むくらいの方がよいです。その方が、「部下も信頼されている」「仕事を任されている」という風に伝わるので、やる気を出しモチベーションも上がり効率よく仕事をするようになります。
判断力・決断力が大切(智・信・勇)
リーダーには時として速攻で判断をしなければならないシチュエーションも出てきます。そのために、スパっと判断し部下に作業指示をするという事も求められるのです。
判断を決断するというのは勇気がいることですが、素早く判断することで、会社的に優位に働き会社に貢献できる事もあります。経験や知識も必要としますが、素早く正しい判断をするという事で、自分自身の評価にもつながります。
もし間違った判断をしたときでも、スムーズに対応を考え検討でき、被害を最小限に抑える事も出来るのです。そのため、部下や上司からも信頼を得ることが出来るのです。
部下の成長・スキルアップに協力できる(仁・厳)
リーダーはチームとして仕事をすることが多い。そのため、部下の仕事によっても成功するかどうかも左右される場合もあります。リーダーは部下を教育することも必要になってきます。部下を教育することで、スキルアップし、満足度、達成感も得ることが出来るようになり、仕事がスムーズに進捗していくようになります。そうすることで、チームとしての仕事の進捗率が上がる効率よく進めていくことになるのです。
また、教育と言っても、ただ厳しいだけではなく、長所を褒め、短所を治す・責めるという事ではなく、短所を責めず、うまくコミュニケーションを取り無くさせていくことです。短所を怒ったり、失敗を怒ったりしてはいけません。失敗をしても上から怒るのではなく、考えさせる事が大切です。リーダーはなぜ部下が失敗をした環境にあったのかを考え、環境改善・風通しの良い話のしやすい環境であったか、などを考えていく必要もあるのです。
リーダーは、部下と話をする事でコミュニケーションを取り、聞き上手になり、環境改善に努める事も大切な仕事です。
部下を惹きつける魅力があるか(智・信・仁・勇・厳)
リーダーには部下や上司までも惹きつける何かを持っている必要があります。それぞれ人の感覚は異なるため、難しい部分でもありますが、仕事だけではなく、それ以外の部分でも「魅力的」と思われるようになれば、チームとして仕事をしていく中では結束力が生まれてくるのです。
・部下・上司から信頼が厚い
・判断に即効性があり判断力に長ける
・失敗をしても嘘をつかず素直に認める
・途中で投げ出したりせず一途
などがあります。