アスペルガー症候群

アスペルガー症候群の診断基準

社会性の特徴=人との関わりが苦手

 いわゆる空気が読めない。場の雰囲気を直感的に読むことが苦手で、他人の反応には関係なく自分の関わり方を貫く。 例えば、初対面の相手にいきなり肩を組んで奇異に思われたり、教室で真面目な話をしていてシーンとしている時に、場違いな話を言ったりして、周りから浮きやすい。本人には悪気はないのだが、先生からは「悪ふざけしている」と思われたりする。「暗黙のルール」が分からないので、他の子どもから嫌われたり、イジメられたりするアスペルガ症候群の子どもが少なくない。

コミュニケーションの特徴=会話のキャッチボールが苦手

 よく喋る子が多いが、会話のキャッチボールが苦手。話が飛んだり、一方的に話たりしがちで、自分の関心のあることを相手の興味に構わず話し続けたりする。相手が迷惑な顔をしても、空気を読むのが下手なので、「もうその話は止めて」と言われないと分からない。また、相手の言葉を字面通りに受け止める。言葉の裏や意味や皮肉、冗談などを解するのが苦手で、からかわれると本気で怒る。

イマジネーションの特徴=柔軟性が苦手

 かなり広い括りになりますが、 ・興味の範囲が特定のものに偏る ・いろいろな物を集めたがる ・自分なりの秩序や行動パターンが決まっており、急な変更を嫌ってパニックになったりする ・思い込みやすく、頭をリセットするのが苦手 ・機械的な記憶や論理的な認知は得意だが応用は利かない。こうすれば ・人にも秩序を守ってほしく、融通が利かない ・何かに注意が向くと、切り替えがしにくい などがアスペルガー症候群の特徴です。

 ADHDやアスペルガー症候群と呼ばれている子どもの真実は、脳に障害を抱えているわけではないのです。 障害や病気ではなくて、一つの個性の現われなんです。 実際に、かの相対性理論で有名な物理学者のアインシュタインや数多くの芸術作品を残している天才芸術家であるミケランジェロなどもアスペルガー症候群であったと言われています。 アスペルガー症候群は、「普通と違う車」を運転していると思ってください。

 このような子どもさんをお持ちの方は、決して障害児でもないし能力が低い訳でもないということを理解してください。 もしかしたら、アインシュタインみたいな天才や偉人になる可能性を秘めた子どもかもしれません。 天才というのは、能力に偏りがあるし、幼少時には周りの人間に理解されないものだそうです。 やはり、一番大切な事ことは、子供の能力を信じてあげる事であると思います。 ご両親は、「子供には苦労ばっかり掛けられる」って思っているかもしれないけど、子供は両親を信じ、両親を選んで、あなたの元に生まれてきたってことが真実の姿なのです。 だから、その事実を信じ、愛する子供の能力を解放してあげることが大切なのです。 例えば、アスペルガー症候群の子どもには、愛情を与えても普通の反応が返ってこない。そんな気持を持つかも知れません。 しかし、それでも見返りを求めず、愛を与え続けることが出来るかどうか。 目の前の悪く見える状態に執われないで、子どもの本質が素晴らしいものであると信じられるかがどうか。 たとえ天才的な能力がなかったとしても、子どもの存在自体を慈しみ、あるがまま子どもを愛することができるか。 それが両親に試されているのです。 それにはご両親が、「愛」という普遍の教えが数限りなく説かれている幸福の科学の真理を学ぶことが一番効果的なんですよ! アスペルガー症候群やADHDの子どもたちは、強烈な特徴、個性を持って生まれてきたというのは事実です。しかし、そういう特徴や個性があるからこそ、人と違う発想、能力を持っていて、大きな仕事を成し遂げることができる可能性を秘めているのかもしれないのです。 そういう視点に立ったとき、その子どもたちを先生役として、周囲は理解し、助け合うことを学ばなければならいのではないでしょうか。 また、そういう観点に立つことができれば、子どもも両親もともに霊的に向上することができ、幸福な人生を歩んでいくことができるのです。  

 発達障害を真に理解するには、人間はあの世とこの世の転生輪廻を繰り返して魂を磨いている霊的存在である、という霊的人生観が必要だ。大川隆法・幸福の科学総裁は著書『じょうずな個性の伸ばし方』の中で、次のように語っている。

  「ADHD(注意欠陥多動性障害)などについて、一般的には、『魂の個性や多様性の問題だ』と考え、『現代の管理社会に合った子どもばかりがいるわけではないのだ』ということを信じたほうがよいでしょう。そして、『だれもが仏の子なのだ』と考えてください」

 アインシュタインやエジソン、モーツァルトなど、後に発達障害と言われるようになった人が天才性を発揮する事例も多い。現代医学では、こうした人たちを医学的に説明しようとして、障害の名前をつけて単純にカテゴリー分けする傾向がある。しかし、ややもすれば、障害というレッテルを通して、その人を見ることになりかねず、「周りと違う」というだけで本人の持つ可能性を見落としたり、長所を十分に生かすことができないままになってしまうこともある。

 現実的に、発達障害とされた人の中には、周囲との違和感や感覚の違いに悩む人も多いかもしれない。しかし、栗原さんのように、その感性や個性を生かし、第一線で活躍している人もいる。強い個性を持った人こそ、現状を破り、世の中を変えていく可能性を秘めているのだ。

 

アスペルガーの天才たち

 アスペルガー症候群が提唱されたのは1940年代で、それ以前の人々が子供時代などにアスペルガーと診断されていたわけではない。だが伝記などを研究した結果、過去の天才たちの多くがアスペルガー症候群の診断基準を満たしていたと推定されている。この3人もだ。

アインシュタイン (1879~1955 相対性理論の物理学者)

 アインシュタインは発達段階において、社会的能力の欠如、コミュニケーションの問題点、強迫的な常動行動を示した。暗記が苦手で言語能力も弱かったがイメージ力は豊かで、「私はめったに言葉を使わずに考えている。(中略)思考はある明瞭なイメージとして現われ、それを好きなように再生したり組み合わせたりしている」と自ら説明している。相対性理論もこうしたイメージ操作から生まれたらしい。

ミケランジェロ (1475~1564 ルネッサンスの彫刻家、画家、建築家、詩人)

 数多くの大作を遺したミケランジェロが超人的なエネルギーと集中力で制作したことは、よく知られている。彼は日課を繰り返すことに強くこだわり、コミュニケーションや会話に困難を感じており、突然かんしゃくを起こすことがあったという。システィナ礼拝堂のフレスコ画のために短期間で何百ものスケッチを描くことができたのは、彼の視覚的記憶力が突出して優れていたからと考えられている。

グレン・グールド (1932~1982 カナダのピアニスト)

 バッハなどの鍵盤作品を革新的スタイルで演奏した彼の数々の録音は、現在も不朽の価値を認められている。子供のころは太陽の光や赤や黄色の色彩を嫌がり、視覚、味覚、嗅覚は劣り、体に触られることを異常なまでに拒否したが、聴覚は大変優れていた。後年「6歳ごろには自分が人と違うことに気づいていた」と語った。独特の姿勢で歌いながらピアノを弾き、録音したピアノ曲にも歌声が混じっている。

 

特別支援教育

 2007年4月に施行された改正学校教育法により、すべての学校において特別支援教育を推進することが法律上規定されている。

 「障害のある子どもたちが自立し、社会参加するために必要な力を培うため、子ども一人ひとりの教育的ニーズを把握し、その可能性を最大限に伸ばし、生活や学習上の困難を改善または克服するため、適切な指導及び必要な支援を行なうものです。

 特別支援学校のみならず、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校の通常の学級に在籍する発達障害のある子どもを含めて、障害により特別な支援を必要とする子どもたちが在籍する全ての学校において実施されるものです。

 障害のある子どもたちへの教育にとどまらず、多様な個人が能力を発揮しつつ、自立して共に社会に参加し、支えあう『共生社会』の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っています」。 

要は、以前の盲学校や養護学校などの「特別支援学校」だけでなく、普通学校の、養護学級でない通常学級においても発達障害の子ども一人ひとりを支援するというものだが、具体的展開はこれからである。

 

 発達障害者支援法では、発達障害は自閉症や、アスペルガー症候群、学習障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの症状が低年齢時に発現するものとして政令が定めるもの、とされている。内閣府の出す障害者白書によると、日本の小中学校で発達障害の可能性がある児童生徒の割合は6.5%だという。

 発達障害と診断されると、抗精神病薬や中枢神経刺激薬が処方されることがある。薬の効果はあるものの、副作用や薬漬けに苦しむケースも少なくない。

 発達障害に対する対処について、大川隆法・幸福の科学総裁は著書『上手な個性の伸ばし方』の中で、自閉症の定義が曖昧であることに触れた上で、以下のように述べている。

 「『仏の子だ』と思って見てあげてください。人間の魂には、それぞれ、いろいろな傾向があるため、変わったことをする子も数多くいるのです」「ある方面への天才性が、他の機能を封じ込めている場合もあります」

 20世紀最大の科学者と言われるアルバート・アインシュタインは、話し始めるのが遅れていたり、言語のトラブルが目立ったため、失読症や自閉症、アスペルガー症候群の可能性があったと言われる。

 また、発明王トーマス・エジソンも、強すぎる好奇心ゆえに学校の授業を妨害したり、自宅の納屋を全焼させるなどしており、現代ならば注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)、アスペルガー症候群などと診断されていただろう。

 こうしてみると、発達障害は、非常に強い個性を持つ一種の天才児だといえる。

 強烈な個性を持つ子を育てることは、非常に困難だ。人によっては、普通の社会生活も難しい場合もある。しかし、変わっているからと言ってすべてを「障害」としてしまうことは問題がある。

 人とは違う個性を持つ人のほうが、新しいことをしたり、それを成功するまであきらめないことも多い。長い目で見れば、薬に頼りすぎず、子供たちの個性や才能を信じ、伸ばしていけるように育てることが、より良い処方箋となるだろう。

参考