一人だけの食事は栄養面だけでなく、精神の健康にも悪影響?

 一人だけの「孤食」の問題は、健康面や栄養面だけの問題ではない。「家族の食事と青春期の若者の幸福との関係」について書かれたカリフォルニア大学ロサンゼルス校の論文では、青年のいる家庭においては家族と食事を共にすることが、うつ病や薬物乱用を軽減、非行を防ぐことと関係があると報告されている。

 2010年に内閣府により実施された「食育の現状と意識に関する調査」でも、家族が食卓を囲んで一緒に食事をとりながらコミュニケーションを図ることは、精神面の安心感に加え、生活や食事の質を向上させるなど、多岐にわたる効果をもたらすことが報告された。

 「孤食」はどうやら精神面にも悪い影響を与えているようです。

参考

 伊勢神宮の外宮に祀られており、食物、穀物の神とされる「豊受大神」は、こうした食事をめぐる環境の変化についてどう考えているのでしょうか。

幸福の科学大川隆法総裁の著書『豊受大神の女性の幸福論』で、豊受大神の霊は、現代文明の繁栄によって、独身者でも簡単に食事が手に入るようになったことを指摘。現代は家庭という力がなくても生きていける極めて便利な世の中になったようにみえるが、「根本の部分」が失われ、長い目で見てこれが幸せな方向なのか疑問だという見方を示した。 

 食文化の衰退と家族の繁栄、幸福は関係があるのかもしれない。食事は単なる生命維持のためだけではなく、家族との絆を深める象徴でもある。

 やむをえない理由や、自立のために一人暮らしをするケースもあるが、時には食事を出してくれた両親への感謝を思い起こしたり、家族と食卓を囲む幸福について念いをはせてみたりすることも大切なのかもしれない。

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