「転生輪廻」の思想を心療内科の臨床に生かす

 日本の精神科医療が薬物偏重である背景には、精神科医が、患者の訴えを聞いて診断する力が不足していることがあるとの見方がある、そのような中で、薬物に頼りすぎることなく、スピリチュアルな人生観を踏まえた臨床で効果を上げているのが、川崎市で精神科・心療内科のクリニックを営む千田要一医師です。

 「そこではキリスト教ベースの心理療法や仏教的な瞑想など、スピリチュアルを踏まえた発表が多く、『ボディ・マインド・スピリット』(体・心・霊)の三つを言うようになっています。ところが、『ボディ・マインド』で止まっているのが日本の現状です。やはり、スピリットまで含めないと、浅くて、世界の潮流についていっていません」

 千田医師が診療の中核に据えているのが、人間はこの世とあの世を転生輪廻して魂の修行を重ねているという「霊的人生観」なのです。

 

唯物論的な日本の医療は、スピリチュアリティ(霊性)を「知らない/認めたくない」だけです

 脳が異次元空間とつながっているかのように振る舞うことが分かってきたのも、脳とは、霊的存在である「心」の働きを肉体に伝えるための「通路」であると考えれば説明がつく。

「私の多年にわたる霊界研究の結果、『人間は、肉体が滅び、焼かれ、そして地上を去ったのちも、生前と同じように、個性を持った考えができ、それぞれの思いを出すことができる』ということが判明しています。したがって、『心の働きは脳の作用ではない』ということなのです。脳の作用は、心の働きを、より円滑に、正確に、迅速に伝えるための、一種の『通路』、あるいは『道具』にしかすぎないのです」(『不滅の法』序章)

 医学が霊に関して無知なばかりに、病名をつけられ、隔離されて不幸になっている人が多い。亡くなる前のお迎え現象、体外離脱体験、解離性障害(犯罪時などに意識がないこと)といった医学的現象も、霊や霊界に関係がある。

 欧米の医療がスピリチュアリティを前提とし始めた中で、日本は唯物論的風潮や宗教への偏見から後れをとってきた。だが、今や、幸福の科学大川隆法総裁が霊界の徹底証明を試みていることもあり、日本でも死後の世界や霊の存在を認める医療者が出てきている。

 これからの医学や医療は、幸福の科学が明かしている霊的知識に目を開くことで、唯物的医療の限界を突破し、本当の意味で患者を救うことができるようになるに違いない。

 唯物論や唯脳論では説明できなくても、スピリチュアリティから解明できる症例はたくさんあるという。日本の精神医学や心療内科は患者のために、唯物論的偏見から抜け出す必要がある。

 ガチガチの唯物論者みたいな人でも、「世界では前世療法や臨死体験が当たり前に科学的に研究され、証明されています」と、エビデンス(証拠)や数字を挙げて説明していくと納得されることがあります。そんなものは信じないという人は、最新の情報を知らないだけです。

 霊的な真実は、今の科学理論で説明できないだけであり、脳波の測定法や実験法が進化すると、どんどん証明されていくと思います。ですから、唯物論的な人は思い込みであり、「認めたくない」だけなんです。

 スピリチュアルな医療を確立するためには、そういう科学的なものに加えて、疫学研究のように、一般の人が理解して感動するような臨床経験も組み込んでいく必要があります。科学か臨床、医学か医療のどちらかに偏ることが多いので、学問的なものと医療がリンクしながらやる必要があると思います。

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