高齢者 「日本経済を支える人」へと

 幸福の科学大川隆法総裁は、著書『生涯現役人生』にて、自己イメージや自らの意思が健康に直結するという宗教的真実を明らかにされた。その中でも、長寿を得る方法論の一つとして、「健康をイメージする」ことが指摘されました。

 総裁は、心と肉体の関係について以下のように述べている。

「人間とは、魂が肉体に宿って生きているものであり、肉体は、あくまでも、心の表現形態です。つまり、心の表れというか、心のなかで思った”かたち”が外に出てくるのです」

 早死にするなどの否定的な思いを持ち続けてしまうと、その不幸は本当に実現してしまう。「自分は健康である」という積極的な自己像を何度も心に描き続けることが、アンチエイジングの鍵であるということです。

 「高齢者は肉体が衰えていくので、社会で助けてあげなくてはいけない」という考え方ではなく、「自らのマインドによっていつまでも健康で長く働くことができ、社会貢献できる」という考え方が広がれば、社会福祉の捉え方も変わってくる。「生涯現役人生」が少子高齢化問題の解決の糸口になるかもしれない。

 高齢者も生涯現役で働ける社会を構築できれば、「財政問題」には大きく歯止めがかかる。体が弱り、どうしても働けない高齢者を鞭打って働かせることはできないが、一律に定年で退職させる必要もない。定年を65歳以降にも延ばせるようにし、公的年金の支給開始年齢も75歳くらいまで段階的に引き上げことも視野に入れるべきです。

 戦後長らく55~60歳定年が常識だったため、75歳は突拍子もなく聞こえるかもしれませんが、55歳定年が一般的であった1951年に男性60.8歳、女性64.9歳だった平均寿命は、50年間で男性18年、女性20年も伸び、男性78歳、女性84.9歳となりました。余命を考えれば、「75歳定年」はむしろ自然の流れだと言えるでしょう。

 

10年で10歳ほど若返った高齢者層

 現在の60代、70代の方の方々は、昔の同年代と違って、元気で、若々しい印象がありますが、これは科学的にも立証されています。

 実際、高齢者の通常歩行速度を比較すると、高齢者の歩行速度が10年で10歳ほど若返っているという研究結果が出ています。(鈴木隆雄他「日本人高齢者における身体機能の縦断的・横断的変化に関する研究」(2006年4月 第53巻第4号「厚生の指標」))

 歩行速度は「若さと健康のバロメーター」とも言われており、現在は健康寿命が10歳程度伸びていると考えることができます。

 その意味で、60~65歳定年制が導入された時期より肉体年齢が10歳若返っていることを考えると、幸福実現党が提唱する「75歳定年制」は妥当なラインであることが分かります。

 実際、65~69歳の年齢層では、介護保険を受給している人は男性で2.4%、女性で2.0%に過ぎません。

 さらに、75歳~79歳でも、9割近くの方々は介護保険を利用していません。男性で介護給付を受けている人は8.8%、女性では11.8%に過ぎません。(厚生労働省「平成23年介護保険給付実態調査」)

 今後、少子化で労働人口の急減が懸念されていますが、今こそ、「体力が弱くなり、働けない高齢者」というイメージを払拭し、高齢者の方々が元気に働ける「生涯現役社会」を築くべきです。

 高齢者の「いつまで働きたいか」という意識調査をみると、80%の人が70歳ぐらいまでは働きたいと考えています。(2011/6/22 経済産業省「長寿社会における成長戦略」)

 その意味で、「生涯現役社会」は社会保障費抑制策としてだけではなく、老後も「生きがい」を持って生きていくために非常に重要な政策であります。

 むしろ、「日本経済を支える人」へと高齢者についての見方を変え、負の連鎖を断ち切らなければならない。

 少子高齢社会が進めば、「少ない若者が多くの高齢者を支える」という年金制度は維持しづらくなります。そのため、健康で元気な高齢者には、長く働いていただくことが重要です。

 企業は、定年を75歳にまで引き上げたり、高齢者の再雇用を進める必要が出てくるでしょう。

 

元気で若々しく仕事ができる状態で長生きするには

 大川隆法総裁は以下のように説かれました。

「寿命が八十何歳までになっている時代ですので、なるべく元気でいてくれるほうが、本当は国家財政にとってもよろしいことです。

 あまり早いうちから病気になって何十年も病気の国民がいっぱいだと、国が潰れてしまいます。

 元気でピンピン長生きして、できるだけ頑張っていただくのが、いいことはいいので。幸福の科学の”若返りの秘法”も、同時に使っていただきたいなと思います。

 私も、同年代の人と対談しても、若い二十代の女性から、「先生、若い」って声がよくかかりまして、思わず、「ハハハハハハ・・・」と、勝利の宣言をしてしまうようなところがあります。

 それはやはり、考えていることが違うわけです。常に新しいものに挑戦する心を持っていますし、新しい情報や、新しいことに対して関心を持ち続けていますので、若い人の関心と近いところもあります。そういうことで、どうしても中身も外見に現れてくるということは知っておいたほうがいいですね。

 治療とは別のことかもしれませんが、世間について勉強することも大事です。「今、こんなことをやったって、自分はもう終わりだから」とか、「あと一年だから」「あと何年だから」「もうすることがないから」などと考えるのではなく、「まだまだ、十年後、二十年後、三十年後も活躍するとしたら、こんなことも準備しておかなきゃいけないな」「こんな勉強もしておかなきゃいけないな」「体もこういうふうに作っておかなきゃいけないな」などという気持ちを持つことが大事であると思っています。

 私も完全燃焼したいところではあるし、今のところ、してはいるのですが、幸福の科学を二十六年やってきて、やはり、粘って長くやればやるほど、勢力が大きくなるのは確実です。また、反対勢力のほうは、逆にだんだん折伏されていくのは事実です。

 今、総理になろうとして出てくる人は、私と同じ年ぐらいの人も多くなってきて、もう少しで完全に説教できるようになるので。「君、間違いがあるから、ちょっと正しておくけれども」と言えるようになるから、もうちょっと粘らないといけないなと思っています。

 やはり、仕事ができる状態で長生きするというのはいいことです。「ただただ命を生き長らえる」「延命だけ」というのはよくありません。元気になって長く生きてもらうことは大事です。」

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