第四の矢?

 あるとき、「第四の矢」なる言葉が新聞などで使われるようになりました。財政の健全化をアベノミクスの「第四の矢」と位置付けたことに由来します。

 財政健全化とは、「政府の借金が増えているから、増税が必要だ」という話です。

 アベノミクスに新しい仲間が加わり、「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」「増税」の四点セットになったと読み解くことができるわけです。

 増税の内容は、消費税、所得税、相続税の増税です。

 しかし、そのようなことをすれば、従来の三本の矢である「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」の効果をすべて打ち消してしまう可能性があります。

 安倍政権では、「財政健全化を着実に進めることは、国民の将来不安を軽減し、消費が拡大することを通じて経済成長を促す」としています。とても不思議な主張です。「増税すれば消費が拡大する」と言っている。そんな馬鹿なことはあり得ないでしょう。

 増税すれば、政府の懐は温かくなるかもしれませんが、取られた国民の懐は寂しくなります。どこの世界に懐が寂しくなることで、不安が軽減されて、さらに買い物をしようと考える人がいるのでしょうか?

 増税という第四の矢は、国民に向けられた「毒矢」にほかなりません。これまでの三本の矢が成功しつつあるからといって、次に放つ矢も不況退治の矢と思って油断していると、大変なことになります。国民は、第四の矢については、毅然としてノーと言う必要があります。

参考

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