教育への情熱

(法話 2011.1.23 大津市民会館 にて)

教育にもう一段の徳力を

 もう一段の徳力の増強、啓蒙がなければ、この国の未来は危ういものになるのではないかという危惧を強く抱いている。国力として衰退の曲がり角に立っているのではないかと思われる。私たちがやろうとしていること(幸福の科学の教育事業)は、この国が今後とも発展の軌道に乗っていくのか、それともすでにピークを超えて、下り坂に入っていくのかに関わってくる。

 (教育として)善なる人間を目指せと言わないといけない。現代の世の中では高学歴を自分たちの利得のために使う傾向が出ている。そうではあってはならないと訴えている。(昨年4月に開校した)幸福の科学学園(中学・高校)では、「ノーブレス・オブリージュ、高貴なる義務、周りからエリートと認められる人は大いなる義務がある。自分のために生きてはいけない。認められれば認められるほど世の中のために尽くさないといけない」と教えている。日本の武士道精神、ヨーロッパ的には騎士道精神かもしれないが、日本のため、世界のため、何かをお返ししていこうという人たちをつくっていきたい。

 

人々の苦しみ悲しみを感じるエリートに

 理想的な教育を試みることで、この国の未来を背負って立つ人材を送り出したい。エリートは出ているが、日本がどうすべきかという未来図を描けないのが情けないところである。だれが見てもエリートという方は数多くいるが、人に好かれないタイプがいる。おそらく苦しんだ思いとか、自分の思い通りにならない時期を過ごした経験が足りないのだろう。世の中の人々の苦しみ悲しみを感じ取る心、自分も努力し苦しみ悲しみの中から道を開いていける勇気を持った人間になることが大事である。

 

「言い訳人間」を育てたら国の未来がない

 何よりも若い人に申し上げたいが、失敗や不名誉なことを恐れすぎないこと。人生は発奮しなければ何事も成し遂げられない。その元になるのは恥ずかしいこと、苦しい思いをしながら耐え忍んで努力する中に道が開けることを経験すること。努力したものは努力しただけ前進をする。目標に届かなかったとしても、その苦しんだ思いや思い通りにならない厳しさを学んだことが、他の人を惹きつける魅力に変わっていく。

 受験秀才をつくる過程で「言い訳人間」を大量生産したら、国にとって未来はない。自分の人格を輝かせて、もう一歩を進めていくためには、言い訳する状況はあっても言い訳を排して、一歩一歩前進していくことが大事。調子のいい日など、一年中待ってもやってこない。言い訳を理路整然とやれるようにする教育をつくってはダメ。大事なことは逆風下にあっても、雪が降ろうが、雨が降ろうが、花粉が降ろうが、言い訳にしないで一歩を進めていく努力。それをしなければ、富を生産する人がいなくなる。

 企画する能力、企業家能力、責任を取っていく心、チャレンジする心を持って道を拓き、高貴なる義務、騎士道精神で人々の幸福を実現していく人を数多くつくっていきたい。

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