製品陳腐化政策

 通常、経年によって製品自体が劣化したり、あるいは時代の流れとともに陳腐化することは避けられません。また、新しい機能を備えた新製品が発売されれば、自然と既存製品は衰退していくことになります。そうした現状を加味して、あらかじめ計画的に製品を陳腐化させるための戦略が「製品陳腐化政策」です。

 製品を意図的に陳腐化させることにより、ユーザーの買い替え需要を喚起することができるだけでなく、より計画的な販売戦略を構築することが可能となります。特にそのような意図的な取替え需要を創出する政策のことを「計画的陳腐化」といいます。

 計画的陳腐化には、次の3つの種類があります。

1 物理的陳腐化

 一定期間が経過することによって、製品が故障するなど、物理的に製品が使えなくするように設計し、計画的に陳腐化させることを「物理的陳腐化」と言います。

 ただ、意図的に耐用年数を短縮させる手法は批判のもととなる場合もあります。 

2 機能的陳腐化

 既存の製品より機能的に優位なものを発売することにより、既存製品を陳腐化させる手法です。

 新しい機能を追加するだけでも効力を発揮します。

 Appleが毎年新しいiPhoneを発売するのも この機能的陳腐化の一つです。

 成長期の製品においては、機能的陳腐化のサイクルが短い傾向にあります。

3 心理的陳腐化

 3つ目は心理的陳腐化です。

 心理的陳腐化とは、機能的な改良はなくても、デザインやスタイルなどの見た目を変えることにより既存製品の価値を低下させる方法です。

 差別化が難しく成熟した市場では心理的陳腐化が有効となります。

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